西日本新聞 2016年06月10日 13時40分
熊本地震で仮設住宅が建設される
熊本県内16市町村の全てが、
ペット同伴での入居を認めることが
県への取材で分かった。
「1人暮らしの高齢者などにとって
ペットは家族同然で、孤独を癒やす存在」
として県が5月、市町村に配慮するよう
求めていた。
県によると、
2004年の新潟県中越地震でも
関係自治体で同様の措置が取られた。
一方、11年の東日本大震災では一部で
ペットを原則不可とする自治体もあり、
ペットとの暮らしを優先して車中泊を
選ぶ被災者もいたという。
県は4~5月、県内の避難所でペットを
飼っている被災者の状況を調査。
飼い主のほとんどが、仮設住宅で
ペットとの同居を望んだという。
16市町村は仮設住宅計2689戸を
建設する。既に入居が始まった甲佐町では、
90戸のうち25戸がペット同伴だった。
16市町村ごとにペット同伴の
細かな決まりは異なり、原則室内飼いと
する自治体もあれば、制限していない
自治体もある。熊本市は、入居申請者に
動物アレルギーの有無を記入してもらい、
ペット同伴世帯は、ペットを飼っていない
世帯と別の区画に配置するなど配慮する。
=2016/06/10付 西日本新聞夕刊=