911で活躍した災害救助犬ブルターニュ 16歳で天国へ | トピックス

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Hazard Lab 2016年06月10日 11時54分


ブルターニュと飼い主でハンドラーのデニス・コーリスさん
(Texas Task Force 1テキサス都市捜索救助チーム)


アメリカ同時多発テロが起きた
2001年9月、世界貿易センターで
不明者の捜索にあたった災害救助犬の
最後の1頭が亡くなった。
米国中の国民がメスの
ゴールデンレトリバーへ
追悼の気持ちを捧げている。

 今月6日にテキサス州で
16歳で亡くなった「ブルターニュ」は、
2001年9月11日の米同時多発テロでは、
テキサス都市捜索救助チームと共に、
10日間にわたって世界貿易センターの
グラウンドゼロで活躍。

 テキサス都市捜索救助チームによると
、ブルターニュは生まれてから2カ月目の
子犬のときに、
消防士のデニス・コーリスさんの
飼い犬となった。
ちょうど1歳を迎えたときに、
国が認定する災害救助犬になるべく、
テキサス州の都市災害救助チームで
訓練を始め、週30時間に及ぶ猛特訓を
受けた。

ブルターニュとコーリスさんの
ペアにとって、
最初のデビューとなったのが911。
彼女たちは仲間の災害救助犬
300頭と共に、米国史上最悪の
テロ現場で1日12時間の捜索活動を
続けた。

「現場に着くまで、私たちは
もっと多くの人を救えると
信じていました。でも厳しい現実が
待っていたんです」とコーリスさん。

 その後もふたりは、2005年8月に起きた
ハリケーン・カトリーナの水害を
はじめとする多くの災害現場で活躍。
9歳で救助犬の仕事を引退後も、
地元の小学校で目の不自由な子供が
読書をする時のサポート犬として働いた。
昨年末にブッシュ元大統領が
テキサス州の図書館を訪問した際には、
案内役も務めた。 

 ブルターニュは、
2014年には米国の動物愛護協会が授賞する
「英雄犬」の賞にノミネートされ、
ハリウッドのレッドカーペットにも
登場したほどだ。

 近年、米国で最も愛された
ブルターニュの死を受けて、
テキサス都市捜索救助チームは、
公式ホームページに声明を発表した。

「ブルターニュとすべての働く犬たちへ。
世界中の人々の命を救う無私無欲な
あなたたちの魂に心から感謝します」

お疲れさま、ブルターニュ、安らかに。



現役時代のブルターニュ(テキサス都市捜索救助チーム)


休むのも最前線で(テキサス都市捜索救助チーム)