熊本で4月14日から地震が相次いで
発生し、激しい揺れでパニックになった
ペットが逃げ出すケースが多発した。

熊本市で保護された犬
熊本動物愛護センターHPより
熊本市動物愛護センターでは、
18日16時45分現在、飼い主が
わからない犬を7匹保護している。
同センターによると、
15日8時30分~18日16時45分の間に、
地震によって飼い主とはぐれて
しまった犬14匹を保護。
7匹は無事、元の飼い主のところに
引き取られたが、残りの7匹は
まだ飼い主がわからないままだ。
保護した猫はいない。
またこの期間中、迷子になった
犬猫の飼い主や、犬猫を保護を
した人からの問い合わせが200件近く
寄せられているという。
●「室内飼いだから、と
首輪すらつけない人も」
災害時、
ペットとはぐれないために、
普段から飼い主がしておくべき
対策は何だろうか。
環境省の「災害時におけるペットの
救護対策ガイドライン」では、
普段から、飼い主の連絡先やペットの
名前を書いた「迷子札」や、
15桁の個体識別番号が記録された
「マイクロチップ」をペットに
装着することを勧めている。
ただ、迷子札やマイクロチップの
装着が浸透しているとは
いい難いようだ。
熊本市動物愛護センターの
担当者によると、地震後にセンターで
保護した14匹の犬のうち、
「1匹だけ、狂犬病予防の注射済票が
ついている」とのことだったが、
マイクロチップを装着している犬は
いないという。
担当者は、
「特に、小型犬で室内飼いの場合、
『うちの子は外に出ないから』と
首輪すらつけない場合が多い。
万一の場合に備えて、
せめて首輪に、名前と飼い主の
連絡先を書くなどしてほしい」
と話していた。
●ペットと一緒に避難するために...
「普段のしつけ」が重要
環境省のガイドラインでは、
災害時、飼い主とペットが一緒に
避難する「同行避難」を
推奨している。
いざ災害が起きたとき、
自分の身の安全を守りながら
ペットを連れてすみやかに避難
するためには、普段からのしつけや
準備が物を言う。
ガイドラインでは、普段から
キャリーバックなどに入ることを
嫌がらないことや、犬の場合は、
「待て」、「おいで」などの
しつけをしておくこと、数日分の
エサやトイレ用品を1つにまとめて
すぐ持ち出せるようにしておくこと
などを推奨している。
避難所までの行き方や所要時間を
事前に把握し、実際にペットを
連れて避難所へ行く訓練を
しておくことも勧めている。
ただし、無事にペットと一緒に
避難できても、油断は禁物だ。
避難所では様々な人が集まって
共同生活をするため、ペットが
他人にかみついたり、体毛や
糞尿の処理をめぐってトラブルに
なることもある。
東日本大震災における避難所では、
犬の鳴き声や臭いなどの苦情や、
「避難所で犬が放し飼いにされ、
寝ている避難