医大が実験に使った動物を屋上で放置 傷負って痙攣する犬=中国 | トピックス

トピックス

身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

2015年12月7日 16時7分 サーチナ

中国で、陝西省の西安医学院
(医科大学)が実験に使った
犬数十匹を、実験棟の屋上に
放置したとして、非難の声が
沸き起こった。

現状を示す写真がインターネットに
投稿された。

包帯のようなものが見えるが、
多くは犬の体からはずれている。

横たわる犬が多く、
「痛みのあまり痙攣している」
犬もいるという。

中国メディアの新京網が報じた。

 西安医学院の道路の向かいに住む人は
「最近、屋上に放置される犬が
目立って増えた。
とても悲しげな声を出すので、
本当に聞いていられない」
と述べたという。

 犬愛護団体に参加している
ボランティアは、屋上の見える位置に
住むマンション住人から
「餌をやるのを見たことがない」、
「犬を殺す現場が見えた」などの
証言を得たと説明した。

 大学側は6日、
「状況を確認したところ、実験に使った
後の動物死体の扱いについて、
不合理な行為があった。
関係者にただちに妥当な処理をするよう
要求した。
(実験を行っている)臨床医学院に対し、
動物実験を当面中止し、
動物実験の条件を改善するよう
求めた」と発表した。

 匿名を条件に取材に応じた
同医学院学生によると、
手術における摘出や縫合の技術を
学ぶために、ウサギ、カエル、
犬などを使っている。

犬は手術による傷が治るまで
飼っておき、改めて実験の対象にする。

屋上に放置するのは、
買う場所がないためで、
ウサギやカエルを入れるかごは、
トイレに置いているという。

 新京報によると、西安医学院が持つ
動物実験許可の番号を調べていたところ、
すでに有効期限が切れていた。

しかも、犬を実験に使うことは
認められていなかったという。

 中国には、実験動物の扱いについての
法律の「実験動物管理規定」や行政指導の
「実験動物の待遇向上のための指導意見」
などがある。

いずれも、実験動物の苦痛や不安の
低減に努めることや、実験終了後に
回復させる場合には鎮痛剤を与え、
きちんとした方針のもとで看護や
餌を与えることを要求している。

 また、実験結果の判定に必要がなければ、
動物が苦痛を受ける時間を短くするために
「安楽死」させるべきとの条項もある。
(編集担当:如月隼人)