「凶悪犯罪の前触れでは」…動物虐待やまず募る不安 首都圏、4月以降で20件超 | トピックス

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身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

2015.10.12 08:30産経ニュースより

虐待の可能性のある
猫の死骸などが9月下旬以降、
東京都や千葉県で相次いで
見つかっている。

4月から累計すると、
ウサギや鳥も含めて
20件以上に上った。

多くは刃物で切られ体が
バラバラになっていたり
頭を強くぶつけられていたりと
、目を背けたくなるような無残な姿。

「凶悪犯罪の前触れではないか」。
地域住民の不安は高まっている。

 ■カモやウサギまで

 動物の不審死に注目が
集まったのは4月。

東京都練馬区の小学校で、
頭や脚を切断された猫が
校舎裏の倉庫の前で見つかった。

 その後7月に入り、
北区や板橋区で連続して発見。

特に板橋区内では同月23日から
31日で4件、計9匹分が
見つかった。

全て子猫だが、
体をバラバラに切断されたもの、
鋭利なもので首を刺されたもの、
頭蓋骨が骨折しているものなど
虐待の方法はさまざまだ。

 通報は9月下旬から今月にかけ、
再び目立つようになった。

豊島区では両前脚を切られたうえ
頭を骨折した死骸のほか、
顎を切られ粘着テープで体を
巻かれた生きた猫も見つかった。

 千葉県でも9月29日から
10月3日にかけて、
船橋市でウサギと鳥、
市川市で小ガモ、
浦安市で猫の切られた死骸が
見つかった。

 警視庁や千葉県警は、
猫については動物愛護法違反、
鳥は鳥獣保護法違反の疑いで捜査。

その結果、交通事故や動物の
共食いだったケースも複数あり、
飛行中に電線にぶつかり首が
切れた可能性の高いハトもいた。

しかし現時点で、
少なくとも計22件については
人間による虐待の可能性があると
みられる。

 ■手口バラバラ「複数犯」か

 22件は誰が何のために
行っているのか。

 警視庁幹部は
「全て同一犯であることはあり得ない」
と断言。

発見場所が広く、
危害の加え方がさまざまだからだ。

 大田区では昨年4~9月、
口から泡を吹いて死んでいる猫が
半径500メートル以内だけで
45匹見つかった。

警視庁は後に農薬入りの餌を
食べさせていた男を
動物愛護法違反容疑で逮捕した。

「同一犯であれば手口が似てくるが、
共通点が少ない」(警視庁幹部)

 それでも重大な事件の予兆なのでは
ないかとの懸念は強い。

平成9年に発生した
神戸連続児童殺傷事件では、
加害少年が猫を殺害し首を
切り落としていたことが明らかに
なっている。

昨年起きた長崎県佐世保市の
高1女子生徒殺害事件では、
殺人容疑で逮捕された少女が
「猫を解剖したりしているうちに、
人間で試したいと思うようになった」
と話していた。

 ただ、首都圏で動物の虐待死案件が
増えているのかといえば、
そうとは言い切れず、
虐待死が社会的に注目され、
通報が増えているという面も
あるという。

 捜査幹部は
「地域の不安は理解できる」とした上で、
「手口の特徴が少なく、
防犯カメラの映像など外形的な証拠も乏しいが、
継続して捜査を尽くしていく」と
話している。