やあ皆さん!
TRiPORTライターの
末永泰三です。
旅行中、病気や怪我はしたく
ないものですよね。
では、どうすれば防げるのか?
事前の対策も、起こってしまった後に
どう対応するかも大切な
ポイントになってくるでしょう。
今回は私の実体験、
タイのチェンマイを旅行中に野良犬に
噛まれた話を皆さんと共有し、
ケーススタディができればと思います。
■穏やかなチェンマイ…

チェンマイはレンガの城壁と掘に
囲まれた旧市街、
古いお寺と素朴な住宅が
調和した町並み、
のどかで懐かしい雰囲気の
北部タイの人気観光地です。
一方で、実は野良犬の多い
町でもあります。
完全な野良と言うより、
地元の人達にはなついている
半野良と言ったところでしょうか。
路地やお寺など、いたるところに
結構な頻度で犬がいます。
暑い日中はダレていますが、
朝夕夜は活発になり少し危険です。
■そもそもマナー違反だった

野犬に噛まれるということの発端は、
私がチェンマイに到着した翌朝、
旧市街の中をジョギングして
しまったことにあります。
通りを走っていましたが、
走るついでにお寺も見てみようと、
目についたお寺の境内の中へ、
そのまま走って入ってしまったのです。
特に深く考えずに…。
後で気付いたことですが、
タイのお寺は神聖な場所なので
境内を走るのは完全なマナー違反。
そもそも、やってはいけないことを
やってしまっていたわけです…。
■犬は吠えて仲間を呼び出す

境内に入った途端、
犬が吠えながら一匹、二匹と
寄ってきました。
「ヤバい」と思っても、
時すでに遅し。
一匹が吠えたことによって
、呼応するかのように他の犬も
どんどん合流。
私はあっという間に壁に
追い詰められ、5匹以上の
犬たちに完全に取り囲まれて
しまいました。
ここで私が得た教訓は
「犬は仲間を呼ぶ」そして
「数匹になると手が付けられない」
ということ。
先陣を切ってきた一匹が、
私のふくらはぎをガブリ!
■傷が腐ってきている?

病院では医者や看護師と英語で
やりとりすることに。
病院の人達は親切に対応してくれ、
傷口の洗浄消毒や狂犬病の
ワクチン注射などの処置を
受けることができました。
ワクチンは所定の間隔をあけて5
回も打たなければいけない
とのこと。
旅行中にもう一度打ち、
旅行を終えて家に戻ったら
診断書を自分の地元の医者に
見せて、残りのワクチンを
打つように言われました。
ところが、その後の旅行中、
傷口は塞がらず、
傷の穴はむしろ深くなる一方。
「これってもしや壊疽では?」と
嫌な予感がしました。
その当時、私はシンガポールに
住んでいたので、
タイの旅行からシンガポールに
戻ってからすぐに
日系クリニックで日本人の医者の
診察を受けました。
診断は「壊死しかかっている」
とのこと。
傷口の穴の奥深くまで念入りに
洗浄消毒、さらに抗生物質を
点滴で注入
。傷は一気に快方へ向かいました。
ここでやっと一安心です。
■致死率100%って知ってますか?

イの病院で狂犬病のワクチンを2
回打ってもらっているので、
残り3回分だけワクチンを
打って欲しいとシンガポールの
日本人の医者にお願いしたのですが
「間違いがあっては困るから、
この病院で5回打ちましょう」と
言われてしまいました。
正直、そのときは
「一からやり直すのは面倒だ」と
思っていたのですが…。
その後、医者から狂犬病は
一度発症すると致死率100%の
病気であること、そしてタイでも
毎年多くの人が狂犬病で死んでいる
と説明され、私はゾッとしました。
怖い病気というイメージは
あったものの、発症したら致死率100%とは…!
■全世界で毎年数万人が死亡

日本で狂犬病はすでに
撲滅していますが、
世界を見渡せば毎年数万人が
狂犬病によって亡くなっている
そうです。
にも関わらず、海外で野良犬に
遭遇したとき、もしかしたら
そこに命に関わるリスクが
あることを、日本からの旅行者は
自覚しているでしょうか?
私の失敗談が皆さんの旅行の
危機管理に何かしら役立てば
嬉しいです。