新たな一歩 | Cento trenta森井のブログ

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新年明けましておめでとう御座います。

旧年中も格別なご高配を賜り誠に有難う御座いました。

本年もチェント・トレンタにて邁進して参りますので、何卒宜しくお願い致します。

 

 

「天翔ける」なんて事を申しまして。

 

そんな事より店舗名的にも地に足つける方が大事なのかも知れませんが本日も私はD-TE SHOESTOREに出勤しております。

 

この年末年始も特に靴のお手入れに精を出していたなんて事はなかったので、

本日もシューシャインギルドの万里ッシュに丸投げする事に致しました。

 

年始に靴を購入されるという方は実は意外と多く、

別にそんな謂れも諺も無いのですが、「良い靴が新年に素敵な場所に連れて行ってくれる」という験担ぎである様です。

以前の職場で、毎年年始になると靴をお求めにお越しくださるお客様が私にそんな話を教えて下さりました。

残念ながら年始に買い物をしていない私は年始から靴を磨いてもらう事で何と無くあやかってみようと思っています。

 

 

 

La'szlo' / Budapest / Brown   140,800円

 

 

私がよく履いているLa'szlo' Budapestのトリプルソールモデルについては私の大好きな逸話があります。

 

Budapestの前世の姿であったRioというモデルは、ディンケラッカーの140年の歴史に置いて約75年もの間その後形を変える事なく現存して来た歴史が有り、それ故に「ディンケラッカーの完成品」という異名が付いているベストセラーモデルでした。

とは言ってもそんな話はあくまでもこの靴に対する「知識」という程度に我々が知っている事でしか無く、実際にどんな時代をあ歩んできたのかは全くもって知る由も在りませんでした。

 

そんなある日、当時地下街のお店に立っていた私は、凡そ当時のお店にお越しになるのは珍しい御歳80歳であるという女性に接客をして居ました。

その女性がRioを目の前にした時に、「いやぁ、懐かしいねぇ。」と仰りました。

私はビックリしました。

もしかしてディンケラッカーの事をご存知なのかと思いお話を伺った所、どうやらそういう事ではなかった様です。

 

その女性がまだ10代であった頃の話、当時の男性の上等な履き物は全て爪先にトライアンフが付いていて、ズッシリとした靴底の物が多かったのだと言います。

丸みのある見た目や飾り穴なんかも多く出回っていたらしく、本当に当時を彷彿とさせる見た目であったのだそうです。

その女性に、当時でもう70年以上形を変えずに作られている靴であるという事をお話しした所、成程と納得した様で、その女性のお父さんもご健在の当時はちょうどこんな見た目の靴を履いていて、街中の石畳や石階段の上を歩いては偶に響くカチンという音をよく聞いていたのだと言います。

 

この話は私の中で、ずっと形が変わらずに造られ続けていたというRioのモデルが、確かにその当時のデザイン其の物であったという事に対する確かな裏付けとなりました。

決してその事実を疑っていた訳では無いのですが、実際にその当時の情景をその目に見たという方の話す言葉はとても生々しく、文章で綴られ写真で見せられるよりイメージを掻き立て、心の底から感動をした事を覚えて居ます。

 

その束の間のお話、は取り分け特別な時間でも何でもなかったのですが、その時の他愛もないお話のお陰で今までにも増して自信を持ってお勧めをできた事は言うまでもありません。

 

そんなすごい物が、一度は何もかも無くなってしまい落胆して居た時に、新たに復活を果たした喜びを噛み締めながらLa'szlo'を履いて居ます。

 

 

 

 

私の様な気持ちになった人は恐らく他にもたくさんいらっしゃった事でしょう。

今でもディンケラッカーを探しているという人々の話はよく伺います。

しかしきっと今のディンケラッカーと同じ様な存在として、La'szlo'の名が轟く日は恐らく近い筈です。

 

2023年はその名が天を駆けて世界に轟き、人々の羨望の的になる。

と言い切れる様に頑張りたいですね。

 

是非とも皆様も今年はLa'szlo'をご検討ください。

 

それではまた次のブログでお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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森井英之