VASS
「ブランドアイコン」なんて事を申しまして。
一説に寄りますと日本ではVASSといえばFラストだと思っている方が多いのだそうです。
多くの人がそれで認識しているのならある意味それでも良いのかもしれません。
ディンケラッカーもコードバンがアイコンだと思われていますが、基本的にはカーフモデルが代表作だと海外では言われていたりします。
こんな感じで日本ではニーズの違いからか海外ブランドの意図していないモデルが人気になったりするのですが、
別に人気なんだから仕方が無いと思って仕舞えばそんなもんです。
Fラストを見てみれば確かに長い時間眺めていても飽きないくらいの美しさを感じるフォルムをしています。
今日はそんな感じでFラストを眺めていこうという主旨で進めていきます。
Fラスト 132,000円
折角なんで最近あんまり話題に上げてないダブルモンクを取り上げてみます。
モンクシューズという部類自体が革靴としては実によくわからないジャンルに属する形ですが、
修道士の履いている靴から着想を得てウィンザー公がオリジナルを作ったのが起源だと言われているみたいです。
基本的に紐の無い靴というのはスーツスタイルに合わせて異端であるという認識がある中で、ある意味唯一許されている形なんだそうな。
言葉の端々に曖昧な書き方をしていますが実際モンクシューズ自体は言ってみれば「変形デザイン」みたいなところがあるのでクラシックとかオーセンティックとかとは何となく違うという変な立ち位置になるみたいです。
なのでオシャレをするという意味では非常に都合が良く、パーティーだったりお祝い事なんかの時にはドレスコードに合わせて使用される形になります。
私的にはカッジュアルに使いたくなる見た目をしていると思っていて、
これ履いて綺麗目のデニムとかブラックのライダースなんかをコーディネートしたい所存です。
そして普通にスーツにも合わせて使いたいです。
モンクシューズのディティールを細かく見ようとしたら取り敢えずここを最初に見ると思います。
ダブルモンクは特に、どんな形でストラップが付いているのかとかは割とその靴の面構えが決まる部分だと思うので結構大事な部分なんじゃ無いかと思っています。
小さいバックルで人差し指と親指を広げたみたいな斜め伸びで搭載されています。
ベルト幅もやや細めで、繊細なディティールで作られるVASSらしいデザインだと思います。
この控え目でもしっかりとデザインがされているところが美しいと個人的に思っています。
爪先がキャップトゥなところもまた上品で良きです。
何も無いのも寂しいですがブローギングがあるとまた話が変わってくるのでマジでこのストレートチップというところが本当に程良いと勝手に思っています。
この絶妙なディティールの匙加減でドレスコードに使用する事についても対応が可能になっている気がします。
率直に私としてはモンクシューズはカジュアルに使用する事を最初にイメージするのですが、是非ともスーツスタイルでも活用したくなるデザインです。
VASSのヒールカップの瓢箪型の利点については再三語っているので割愛しますが、Fラストのスッキリとした見た目にもこの形状は非常にマッチしていると思います。
口が窄んでいるには露骨にわかりやすいからこそスマートな印象にも繋がりやすく、モンクシューズのシャープなフォルムがより際立っているように見えます。
しかも実際の履き心地が心地よいから余計にハマってしまいます。
もう犯罪的です。
履き心地を左右する部分と言えばこの土踏まずのクビレもそうでしょう。
Fラストは土踏まずの抑えも他に比べて若干強めです。
靴を履く上では最も固定したい所のホールドが優秀な為、特にこの木型が足にハマる人には他には無い最高のフィット感を与える要素になります。
後これはVASS全体通して言える事ですが、踏まず部分のパターンメイクが特殊で少し面積が広めになっている為履いた時にクビレが綺麗に見える様になります。
私もBPラストを履いていてよく感じる事なんですが、ゴンブトフットの自分が履いてこの部分が綺麗に見える靴はかなり稀有ない存在です。
オールハンドソーンのシューズとしてブダペスト一番とまで言われるその実力に疑い無しと言って良いのではないでしょうか。
まだ履き始めて間もない段階ではあるのですが今の時点でこんなに感動していて大丈夫なんでしょうか。
ブランドとしては本来BPラストをメインシューズに置いているのですが豈図らんや日本においてはそっちを差し置いて人気を博しているFラスト。
実際にもうそれでいいんじゃないかと思ってしまえるくらいにはクオリティが高い靴となっています。
今後もこれより新たな魅力を発見できると思いますのでまたなんか見つけたら馬鹿みたいに長々と書いていこうと思います。
因みに私のヴァー助ですがコイツもまた結構な頻度で履いています。
私の足は靴をすぐに変形させてしまいがちな厄介な足型なんですが、そんな私が履いていても形状は安定しています。
潤いの様な美しさを感じる黒光もここからさらに磨きをかけていける様にしていきたいです。
黒の輝きは特に破壊力が高いという勝手に思っていますので、是非とも皆様もこの美しさにハマってください。
それではまた次のブログでお会いしましょう。
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森井英之