かつて私は、ヤフオクに出品していた青森のセカンドストリートからゴアテックスのレインウェアを落札したことがある。
「Foxfire◆ミズリープジャケット/ナイロンジャケット」という名前で出品されていた商品だ。
〈Foxfire◆ミズリープジャケット〉
Foxfireのミズリープジャケットといったらゴアテックスである。
「ナイロンジャケット」という付け足しにちょっと違和感を覚えたが、ゴアテックスにはナイロンが使用されているからだろうと安易に納得してしまった。
ゴアテックスという素材は、レインウェアやウェーダー等に使用されるもので、外部からの水の浸透を防ぎ、内部の水蒸気を外に逃すという画期的なものだ。
だから高い。
セカストが出品していた商品も高かった。
だけど私は思い切って落札した。
そして届いたミズリープジャケットを広げてみて首を傾げた。
私が前に使っていたゴアテックスのレインウェアは内部(裏地)がツルツルではなかったのに、それはツルツルだったのだ。
それにやけに薄っぺらい。
前に使っていたのは裏地が結構厚くて、結構かさばるレインウェアだった。
それがどうも裏地が薄っぺらなようだ。
おかしいなとは一瞬思ったが、ゴアテックス技術の進歩により裏地素材が変わったのだと思った。
もしかしたらナイロンを使用することで薄くなったのかもしれないと思った。
ジャケットの表面には「GORE-TEX」と刺繍してある。
疑わなかった。
雨で蒸し暑い日の釣行で実際に使ってみると、レインウェアだから雨ははじくが、内部の汗はたまったままだった。
ゴアテックスなら汗を外に逃がすので、蒸れない。
ところがセカストのゴアテックスは蒸れに蒸れまくった。
「おかしい!」と思って、釣行から帰ってからそれが届いたときの納品書を引っ張り出して確認してみた。
あらためて「Foxfire◆ミズリープジャケット/ナイロンジャケット」という記述を見た。
「Foxfire◆ミズリープジャケット」というならゴアテックスである。
しかし「ナイロンジャケット」と付け足されている。
「もしかして…」と、最初は良いほうに考えていたその記述が、悪いほうに考えられてきた。
それで落札したレインウェアを広げてみた。
裏地は、なるほどナイロンのようで、だからツルツルなのだと思った。
縫製はきめ細かく、プロの仕事だ。
最初は、裏地の傷んだ「Foxfire◆ミズリープジャケット」が店に持ち込まれ、裏地が使いものにならないことを知ったセカストは裏地を全部剥がし、ナイロン素材の布を貼って出品させたのだと思った。
ところが、別のあるセカスト店のスタッフに話を聞くと、裏地を張り替える技術も設備もセカストにはないそうだ。
とすれば、店に持ち込んだ人間が張り替えたことになる。
セカストがそれに気づかず出品した?
しかし、ゴアテックスを知らないセカストのスタッフがいるとはちょっと思えないが…。
ともかく、それで出品するなら「Foxfire◆ミズリープジャケット」とは明記してはいけない。
そう明記すればそれはゴアテックス商品だということになるからだ。
価格も安くするべきだ。
「Foxfire◆ミズリープジャケット」と明記するなら、「裏地はナイロンに張り替えています。ゴアテックスの機能はありません」と付け足すべきだ。
ただ「ナイロンジャケット」と付け足すだけでは、素人には何のことかわからない。
あ~、騙された。
もう使ってしまったので返品もかなわない。
くそーッ!
皆さん、ゴアテックス製品を買う場合、慎重に裏地を確認してほしい。
ゴワゴワでなくツルツルしていたらそれはニセモノである。
ネットで買う場合は「ナイロンジャケット」と付記されていたら、それはニセモノである。
それにしても、こうもニセモノが出回っているとしたら、これは組織的な犯罪かもしれない。
縫製がプロの仕事だから、ひとりの犯罪と考えるよりは組織的な犯行とみたほうがいいような気がする。
「Foxfire◆ミズリープジャケット」に限らず、ゴアテックスの商品を売っていたら、それが本当にゴアテックス製品なのか確認してほしい。
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