《2024年5月24日》ー「隠れ喘息患者」を探せ! | aichanの双極性日記

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双極性2型で喘息で『Zensoku Web』というHP(http://zensokuweb10.starfree.jp/index.htm)、
ブログの〈Zensoku Web〉(https://aichanzw.seesaa.net/)を運営している!

2012年2月から9月にかけて、私は『Yahoo! 知恵ノート』(喘息ノート)へのアクセス数を調べてみたことがある。

 

そのアクセスを見て意外に思った。

 

「喘息とその治療について」から始めて「アスピリン喘息について」まで14の文章(ノート)を2011年暮れの12月19日から26日にかけてアップしたものだが、それぞれへのアクセス数が私の予想とはかなり違っていたのだ。

 

2012年2月20日の時点でアクセス数の多い順に各「ノート」を並べると以下のようになる。


・喘息の咳と風邪の咳の違い             956
・咳喘息について                  896
・喘息とその治療について              609
・喘息と合併症                   526
・喘息の誤診について                442
・吸入ステロイド薬の副作用             432
・喘息と喘息患者に対する誤解と偏見と差別について  388
・小児喘息について                 374
・吸入ステロイド薬を吸入しているのに効果がない理由 371
・成人喘息と小児喘息は違うのか           363
・喘息とスポーツについて              351
・アレルギー性の強い喘息の治療について       348
・喘息の妊婦さんの治療について           299
・アスピリン喘息について              276

グラフにするとこんな具合だ。

 


私はどの「ノート」がよく見られるかは意識していなかった。

 

強いて言えば、すべてのノートがだいたい同じくらい見られるのではないかと思っていた。

 

それぞれのノートは同じくらい重要な内容だと思っていたからだ。

 

ところが、アップしてみるとアクセス数に大きな違いが出た。

 

最初のころは早くアップしたノートのアクセス数が多かったので、アクセス数はアップ順になるだろうと思っていた。

 

けれど2ヵ月ほど経ったころ、アップ順というハンディーがほぼなくなり、アクセス数は同じくらいになっていると思った。

 

それで自分の『Yahoo! 知恵ノート』を覗いてみたら、「えっ!?」だった。

 

アクセス数が一番多いのが956で千に近いのに、一番少ないのは276で300にも達していない。

 

アクセス数にほぼ4倍の開きがあったのだ。

 

平均すると約474だが、アクセス数が一番多いのは「喘息の咳と風邪の咳の違い」で、その次は「咳喘息について」になっており、この2つのアクセス数は平均の約2倍だ。

 

実はこの2つに関してはあまり見られないのではないかと私は思っていたのに…。

 

最もよく見られるのは「喘息とその治療について」と「喘息の誤診について」と「吸入ステロイド薬の副作用」と「小児喘息について」と「喘息とスポーツについて」と「喘息の妊婦さんの治療について」と「アスピリン喘息について」だろうと何となくそう思っていた。

 

しかし、「喘息とその治療について」と「喘息の誤診について」と「吸入ステロイド薬の副作用」へのアクセス数は609から432で平均より多いか平均前後で多いほうだが、「小児喘息について」と「喘息とスポーツについて」と「喘息の妊婦さんの治療について」と「アスピリン喘息について」へのアクセス数は374から276と、平均をみな下回っている。

 

この「結果」には正直、驚いている。

 

「なんで?」としばらく呆然とした。

 

どんな人がこの「ノート」を見ているのかにもよると思うが、これほど顕著な差が出た理由は何なのだろうかと考えた。

 

アクセス数が多い「喘息の咳と風邪の咳の違い」と「咳喘息について」は、自分が本当に喘息か悩んでいる人や喘息かもしれないと感じている人が見たがるタイトルのように思う。

 

喘息と診断されてすでに治療を始めている人はあまり見ない内容ではないかと思う。

 

となれば、私の「ノート」にアクセスするのは「喘息未満」か「初期喘息」のような人が多いのかもしれない。

 

以前から喘息で吸入ステロイド療法もちゃんとしている真面目な喘息患者にはあまり見られないような「ノート」を書いてしまったのかなと思った。

 

しかし、よく考えてみると『Zensoku Web』に寄せられるメールには「こういう症状がありますが自分は喘息なのでしょうか?」「病院に行ったほうがいいでしょうか?」といった初歩的な相談が多いのだ。

 

「喘息なのに医者はそう診断してくれない」「喘息で苦しいのに家族も職場も理解してくれない」「喘息ですが医者から運動を勧められていつも発作になっていす。治療はこれでいいのでしょうか?」といった深刻な相談も多い。

 

私はそのような深刻な相談メールのほうが断然多いと感じていたのだが、記憶をたぐってみると、メール数としては初歩的な相談メールとそんなに差はないような気がしてきた。

 

「断然多い」と感じていたのはメールの内容が深刻なので、私の記憶により深く焼き付いたからかもしれない。

 

そう考えたら、『Yahoo! 知恵ノート』にアクセスする人たちに初期喘息や喘息かもしれない人が多いのは特殊なことではないと思えてきた。

 

喘息に関する情報の世の中のニーズの半分くらいは、初歩的な情報なのではないか。

 

とすれば、喘息かもしれないのに医師に診てもらっていない人たちが予想以上に多いと考えられる。

 

いわゆる「隠れ喘息患者」が多いのはある程度予想していたが、その予想をはるかに上回るほど「隠れ喘息患者」は多いと考えたほうがいいのかもしれない。

 

喘息で亡くなる人の数は日本では急に減少してきている。

 

その減少傾向は吸入ステロイド療法の本格的な普及と明らかにリンクしている。

 

以前は毎年7,000人前後もの人が喘息で亡くなっていたのに、近年は2,000人前後にまで減っている。

 

喜ばしいことだが、「まだ2,000人も亡くなっている」と見ることもできる。

 

その中には軽症患者や喘息と診断されたことのない人も意外にたくさんいるという。

 

軽症なため医師が吸入ステロイド療法を指示しなかったのか自分の意志でしなかったのか、とにかく吸入ステロイド療法をしていなかった喘息患者が、突然の大発作に対応できなくて亡くなるケースが多い。

 

メプチンエアー(スプレー式気管支拡張薬)を吸うのが喘息治療だと思っているような人たちだったのだと思う。

 

また、喘息っぽい症状が出ているのに何らかの事情や理由で受診できなかったり受診する必要性を感じなかった人が、これまた突然の発作に対応できなくて亡くなるケースも多いようだ。

 

私は『Zensoku Web』を通じて吸入ステロイド療法の普及に微力を尽くしてきた。

 

それは間違っていなかったと思っている。

 

しかし、私ひとりが個人のサイトやブログでそんなことを叫んでも限界があるのだと思い知らされた気分だ。

 

『Zensoku Web』の運営はその後、ほぼ中止している。

 

ウツ的症状は改善されないし、今後はもっと悪化する要素に満ちあふれている(この小文を書いた当時はそうだった)。

 

そんな状況ではもう運営をあきらめるしかないと思ったのだ。

 

しかし、『Zensoku Web』を見て「医者になろう」と思ってくださった若い人がいる。

 

「医者になって『Zensoku Web』の手伝いをしたい」とまで考えてくださっているようだ。

 

その方を裏切るのはやはりいけない。

 

その方が医者になったとき、捌き切れないほどの「隠れ喘息患者」が診察室に溢れるような状況を作りたい。

 

もしそんなことができれば、日本の喘息死はもっともっと減るだろう(欧米に比べて日本の喘息死者数はまだまだ多い)。

 

欧米レベルにまで喘息死を減らすには、喘息の「誤診」を減らしたり喘息なのに正しい治療をしていない人を啓蒙することも重要だが、「隠れ喘息患者」を少しでも減らすことも不可欠だと思う。

 

そのためには何をすべきなのか、私に何ができるのか、『Zensoku Web』で考えていきたいと思えた。

 

ウツ感がまだひどいので当分は何もできないかもしれないが、とにかく、運営をやめるのは思いとどまった。

 

ただし、プロバイダ料金を払うことできなくなり、それでフリーサーバーを今は使って公開している。

 

それでは心もとなく、〈Zensoku Web〉というブログを立ち上げ、『Zensoku Web』のほぼすべての内容を〈Zensoku Web〉に転載した。

 

何分にもウツ的症状が収まらないのでこの先のことを約束することはできないが、努力してみることは約束したい。

 

ところが、『Yahoo! 知恵ノート』へのアクセス数に異変が起こっている。

 

というか、アップして2ヵ月ほど経った半年ほど前と比べるとまるで別物になっていることを知って驚いた。

 

2012年9月12日の時点でアクセス数の多い順に各「ノート」を並べると以下のようになった(新しいノート「喘息患者と喘息かもしれない人へ」が増えている)。

・喘息の咳と風邪の咳の違い             7,787
・吸入ステロイド薬の副作用             7,063
・咳喘息について                  3,523
・吸入ステロイド薬を吸入しているのに効果がない理由 3,301
・喘息とその治療について              3,067
・喘息患者と喘息かもしれない人へ          2,535
・喘息と合併症                   2,382
・喘息の妊婦さんの治療について           2,331
・喘息の誤診について                2,287
・喘息と喘息患者に対する誤解と偏見と差別について  1,663
・喘息とスポーツについて              1,633
・アレルギー性の強い喘息の治療について       1,533
・小児喘息について                 1,448
・成人喘息と小児喘息は違うのか           1,005
・アスピリン喘息について               959

グラフにするとこんな具合だ(各ノートは上のグラフと同じ順で並んでいる。したがって前回のときと比べていかに順位が変動したかわかるだろう。ただし最新ノートの「喘息患者と喘息かもしれない人へ」は最後)。

 


半年前もダントツで1位だった「喘息の咳と風邪の咳の違い」は今度も1位だが、他のノートの順位が大きく変わっている。

 

咳喘息について」は2位から3位に落ちただけのように見えるがアクセス数では他のノートに比べ伸びていない。

 

「喘息とその治療について」は3位から5位に後退し、「喘息と合併症」も4位から7位、「喘息の誤診について」も5位から8位、「成人喘息と小児喘息は違うのか」も6位から14位、「喘息と喘息患者に対する誤解と偏見と差別について」も7位から10位、「小児喘息について」も8位から13位に軒並み落ちている。

 

「喘息とスポーツについて」は11位で変わらず。「アスピリン喘息について」は今回も最下位。

 

最も落ち方の激しかったのは「成人喘息と小児喘息は違うのか」と「小児喘息について」だった。

 

小児喘息に関してはあまり関心が持たれていないのか?

 

一方、「吸入ステロイド薬を吸入しているのに効果がない理由」は9位から4位にアップし、「吸入ステロイド薬の副作用」にいたっては6位から2位に急上昇した。

 

「喘息の妊婦さんの治療について」も13位から8位に大きく躍進した。

 

また、新しく入れた「喘息患者と喘息かもしれない人へ」が6位と健闘している。

 

これらの結果から何が見えてくるのか。

 

ひとつは、小児喘息にあまり関心が持たれていないという現状、もうひとつは吸入ステロイド薬に対する不安だ。

 

どういう人が『Yahoo! 知恵ノート』にアクセスしてくるかによるが、この結果からは以上のようなことが言える。

 

前回の考察では、私の「ノート」にアクセスするのは「喘息未満」か「初期喘息」のような人が多いのかもしれないと考えた。

 

喘息に関する情報の世の中のニーズの半分くらいは、初歩的な情報なのではないか、とも。

 

そこから「隠れ喘息患者が意外にたくさんいるのではないかと問題を提起した。

 

今回の考察でも「喘息の咳と風邪の咳の違い」は今度も1位だし「咳喘息について」は2位から3位に落ちただけ。

 

このことから、自分が喘息かもしれないと不安に感じる人が多くアクセスしていることは確かだ。

 

しかし、このノートの認知度が高まるにつれ、すでに吸入ステロイド薬を使っている喘息患者が多くアクセスするようになったのではないかと思うのだ。

 

小児喘息に関するノートへのアクセス数が少ないのは謎だ。アクセスするのがほとんど大人だとしても、喘息のお子さんを持つ親御さんだってアクセスするだろうから、小児喘息関連のノートがあまり読まれていないのは不思議でしょうがない。

 

私の書いた内容ではもの足りないのであろうか。

 

それとも喘息のお子さんを持つ親御さんがネットから情報を取る場合、専門のHPにアクセスするからなのだろうか。

 

なお、これと同じ小文はブログ〈Zensoku Web〉にも載せている。

 

 

【ダイエット記録】「0.2キロ増えた。あと-4.5キロだ」のまま。