《2024年3月14日》ー学校の国語教育はどこか間違っている〈教科書の電子化には絶対反対〉 | aichanの双極性日記

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昔、札幌には「秋山愛生館」という薬の卸問屋があった。

 

当時勤めていた会社で私は秋山愛生館が道内各地の薬局向けに発行する月刊誌の企画・編集をしていた。

 

同時に、秋山愛生館は「秋山記念生命科学財団」を立ち上げていて、道内の生命科学研究者の中から優秀な人を選び、支援金を出していた。

 

支援金を出した研究者の論文を1年に1回、年報として紹介していた。

 

その企画・編集も私が担っていた。

 

初めてその仕事を任されたとき、驚いた。

 

「秋山記念生命科学財団」から支援金をもらった道内各地の研究者から、その研究論文が送られてきたのだが、そのどれもがまともな日本語の文章になっていなかったのだ。

 

専門用語が多いので読みにくいというのではない。

 

文章が滅茶苦茶なのだ。

 

研究者は多くの論文を書くから文章を書くのは慣れているはずなのだが、私のもとに送られてくる論文はさっぱりわからない内容のものばかりだった。

 

日本語の文章になっていないものばかりだったのだ。

 

それで私はそれらの論文を何度も読んでだいたいの意味を察し、書き直して研究者のもとにFAXして確認する。

 

だいたいは私の察した通りだったが、中には私の想像を超えた意味の内容だったりしたこともある。

 

それなのに何でこんな文章しか書けなかったのかと私は呆れながら、その論文をまた直して研究者にFAXしてOKをもらって出版まで漕ぎ着けたものだ。

 

当時やっていた月刊誌でも多くの大学教授たちに寄稿を受けていたが、それらの文章もほとんどまともな日本語になっていないものだった。

 

それで私が手直ししてFAXで「こう直しましたがこれでいいですか?」と確認しなければならなかった。

 

ホームページの『Zensoku Web』(『Zensoku Web』をブラウザで開くと文字化けする場合があるが、そのときは「表示」の「テキストエンコーディングを修復」を選択するとちゃんと表示される)をやっていても、送られてくるメールの多くは何が何だかわからない内容のものが多い。

 

それでも何度も読み込んで、「これは『Zensoku Web』で紹介すべきメールだな」と思ったら、メールを送ってきた人に「送ってくださったメールの内容はこういう意味ですか?」と尋ねて、そういうことを繰り返してやっとまともな日本語に直して『Zensoku Web』の「読者の声」として紹介している(そのすべてはブログ〈Zensoku Web〉でも紹介している)。

 

日本人の多くは日本語をまともに書けない。

 

私はそのことを思い知っている。

 

これは日本語の国語教育が悪いのだと思う。

 

小学校から教える国語では、文法については欧米語を真似て「主語」と「述語」があると教える。

 

しかし、日本語の「主語」と呼ばれるものの多くは欧米語の「主語」とは呼べない。

 

日本の言語学者たちは、それを「“主語”ではなく“主格”と呼ぶべきだと」と考えるようになってきている。

 

それはほんの一例で、日本語を欧米語を教えるように教えては本当の日本語は覚えられないのだ。

 

日本人が外国人に日本語を教える場合、日本の国語教育とは違う教え方をする。

 

そのため、そういう日本語教育を受けた外国人は日本人よりまともな日本語を話すし書く。

 

テレビによく出ている外国人の話し方をよく聞いてみてほしい。

 

その多くの言葉は、そのまま文章にしても通じるほど正確な日本語になっている。

 

これは、外国人向けの日本語教育を受けたためだと思われる。

 

私も、彼ら外国人にならって、しゃべり言葉がそのまま文章になるように気をつけて話すようにしている。

 

そうすると文章を書く練習にもなるのだ。

 

前にも書いたが、学校の国語教育は間違っている。

 

教員たちはそのことを認識すべきだ。

 

前に書いたように、『日本人のための日本語文法入門(講談社現代新書・原沢伊都夫著)』を教員たちに読んでもらいたいと強く思う。

 

 

これは外国人に日本語を教えている人が書いた文法書だ。

 

絶対にためになる。

 

あとは『日本語の作文技術(朝日文庫・本田勝一著)』もお薦めだ。

 

 

ちなみに、学校の教科書を電子化する動きがある(もう電子化されている?)が、私は絶対に反対だ。

 

電子書籍には欠陥がある。

 

電子書籍をスマホやタブレットで読むのと、紙の本で読むのとでは頭に入る度合いが違う。

 

度合いというか、感情移入の点で電子書籍のほうが劣ると感じる。

 

例えば、泣ける本を紙の本で読むとオイオイ泣ける。

 

ところが同じ作品を電子書籍で読むと泣けないのだ。

 

電子書籍には何か欠陥があるとしか思えない。

 

教科書の電子化には絶対に反対である。

 

 

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