「食糧不足を救う」として注目を集めている、食用コオロギの会社が倒産した。
新規参入から、わずか3年で破産手続きを始めたのは、長野県茅野市に工場を持つ「クリケットファーム」(クリケットとはコオロギのこと)。
親会社を含めた3社での負債総額は2億4,290万円にのぼるという。
クリケットファーム公式サイトでは「世界ではいま食糧危機への警鐘が鳴らされています。だからこそ、私たちは昆虫食に着目し、動物性タンパク質をとるための新たな選択肢を世の中に提案していきます」などと呼びかけていた。
同社の手がけるコオロギパウダー配合の食品は、茅野市や岡谷市のふるさと納税の返礼品にも採用され、NHKや民放のテレビ番組でも取り上げられていた。
しかし2023年12月分の家賃支払いが止まり、2024年1月に弁護士から倒産する旨の連絡が入ったという。
昆虫食はSDGsの観点で注目される一方で、街の声は「ちょっと苦手かも」「形そのままでくると、ちょっとうわってなる」「見た目が無理」などといった嫌悪感も示される。
私が札幌に住んでいたとき、アパートの近くに昆虫食の自販機ができた。
『《2022年5月6日》ー《昆虫食》自販機!』で書いたように、コオロギ、イナゴ、ワーム、ゲンゴロウ、タガメ等の昆虫を利用した佃煮やドロップやサイダーやコーヒーが売られていた。
あれもこの会社が出したものかもしれない。
しかし、利用する人を見かけたことはなかった。
値段が高かったので、それも売れなかった理由のひとつだろう。
昆虫食は SDGsの新しい動きのひとつとして登場したが、時期がまだまだ早かったし、時期が合わなかったのではないか。
世界が本当の食糧難にでもならなければ昆虫食は受け入れられないと思う。
【ダイエット記録】0.3キロ減った。あと0.7キロだ。