第2回調停が終わってから、心の中にモヤモヤしたものが消えなかった。

 

調停で話を聞いていると、どこか「親権は母親にあることが前提」で話が進んでいるように感じてしまっていた。

もちろん、それが実際にそうだったのかは分からない。



でも当時の私は、「このまま息子を失ってしまうのではないか」という恐怖でいっぱいだった。

もう一度、弁護士のS先生に自分の思いをしっかり伝えよう。

そう心に決めていた。

 

もう一つ、自分自身を苦しめていたものがあった。

妻に対する強い憎しみだった。

 

あまりにも苦しくて、心の中に激しい感情が湧き上がることもあった。

そんな自分を責めたり、「こんなことを考えてはいけない」と打ち消そうとしたり。

心はとても不安定だった。



そんな中、以前から気になっていた某所にある有名な縁切り寺を訪れた。

「悪縁を断つ寺」として知られるお寺である。

私はお守りを授かり、絵馬を書いて奉納した。


そこに書いた願いは、

「妻と息子の縁を切って、息子を私の元へ返してください」
 

当時は、毎週一度はお参りに来ることを自分自身に誓った。


境内に立っていると、不思議と心が落ち着いた。

「大丈夫。任せておきなさい。」

そんな言葉を掛けてもらえたような気がした。


もちろん現実がすぐに変わるわけではない。

それでも、自分一人で抱え込んでいた重たい感情を、少しだけ神様に預かってもらえたような感覚があった。

 

あの日の私には、その「少し心が軽くなる」ということが、何よりも必要だったのだと思う。

離婚問題の渦中では、人は自分でも驚くような感情を抱くことがある。


でも、その感情に飲み込まれるのではなく、誰かに話したり、祈ったり、支えてもらったりしながら、一歩ずつ前へ進んでいくことが大切なのだと、今は思っている。