藍染めをする前に、

ムラにならないように、

染めるものを精錬する。

 

 

精錬:繊維についている糊や不純物、汚れを落とす事

 

 

 

 

※木綿、麻など、植物繊維の精錬についてです。

絹・ウールについてはいずれ調べてから…。

 

 

 

**************************

 

 

 

 

以前、金沢湯涌創作の森で、藍染めの講師の先生に質問して教えて頂いた精錬の方法は、

 

 

 

・糊の少ないもの:湯通し(お湯でぐつぐつ煮る)

 

 

・糊や不純物が多い:苛性ソーダを溶かしたぬるま湯に通す

 お湯1L

 苛性ソーダ1g

 ※糸を精錬する時の基準量との事

 

  40~45度のぬるま湯に溶かして、ぐるぐるまぜまぜ。

(熱湯を使わないのは、高い温度のお湯に苛性ソーダを加えると、小爆発・噴き出す?事があり危険だからとの事。)   

 

 

 

 

 

私は、苛性ソーダは

昔、石鹸つくりにハマった時に扱ったことがあり、

あまり好きではないので上記以外の方法がないかなーとネットで調べた。

 

 

 

本当は灰汁で精錬したいけれど、

私の灰汁は茶色い。

6~7番灰汁くらいにならないと、色が出てしまう。

 

 

 

 

なので、他にいい方法はないか

ネットで調べてみたが、イマイチぱっとした情報に出会えなかった。

 

 

中性洗剤(おしゃれ着洗剤)を入れたお湯で煮る、というのが比較的やりやすそうだったので、

最初はそれでやっていた。

 

着古した服ではなく、新品の衣類などだったので。

 

 

※後日知ったのだが、これは『糊』を落とす方法であって、

この方法ではタンパク質は(おそらくあぶらも充分には)落とせない。

 

 

 

しかし、練習として、自分の古着を染めるにあたって、

どうしてもアルカリで精錬したいなー、と思った。

 

皮脂やタンパク質をなるべく落としたい。

 

 

 

それで、アルカリの洗剤を探した。

 

見つけたのがコレ、

※注意:冬に精錬作業をする時、水で溶かしてph9.5程度にした溶液に、手を浸したら、

数年ぶりに手全体が荒れ、アカギレが沢山でき、

後日、指の薄皮が剥けました。

 

水に溶かす前の、粉末状の時ももちろん、

水に溶かした後も、トングや菜箸、ゴム手袋などを使用して、

直接手で触れない方が良いと思います。

藍染めの染め液と違って、同程度のアルカリ濃度でも手にダメージがありました。

 

 

 

 

…近くのドラッグストアで、

『セスキ炭酸ソーダ』というのも売っていたけれど、

成分を見ると、界面活性剤?

3、4種類の余分な添加物が入っていた。

 

 

 

関連商品のネットのレビューで、

他の製品は界面活性剤が入っていて泡が出たりする、

との記述を目にした為、

 

 

 

 

面倒だけど、ネットで

セスキ炭酸ソーダ100%の、アルカリウオッシュを購入した。

 

結果、大満足だった。

 

 

 

 

※木綿、麻など、植物繊維の精錬についてです。

絹・ウールについてはいずれ調べてから…。

 

 

 

 

**************************

 

 

 

今回、新品の衣類、

自分の古着など、精錬してみた。

 

 

結果はいい感じ!

 

 

中性洗剤で煮た時は、水がほとんど茶色くならなかった。

ネットで見ると、ちゃんと精錬できていると、

白い布を煮たのでも、煮たあとのお湯が

出てきた不純物で茶色くなっている。

 

 

 

ph9.5~9.8くらいになるよう調整して、

5回くらい、減った分のお湯とアルカリウオッシュを足して、

同じ湯で精錬し続けた。

 

 

衣類を煮る回を重ねるごとに、お湯が茶色くなってゆく。

 

 

 

精錬に適切なphの情報を探したが、見つけられず、

上記の苛性ソーダの件で計算するのも面倒で、

藍染めの講師の先生も、目分量(感覚)でやってる、とおっしゃっていたので、

 

 

 

煮るので、布が傷まないよう、アルカリが強くなりすぎないよう、

でもなるべく汚れは落ちるように…のイメージで、ph9.5~10くらいのイメージで洗剤を入れた。

(リトマス紙で確認した。)

 

 

 

 

 

 

全ての回の写真は撮っていないが、

回を重ねるごとに水が茶色っぽくなり、

取れてる感が、納得いくくらいはあった。

 

 

 

 

 

 

今回最初に新品の衣類を煮たあとのお湯

(タマゴ色のTシャツだったので薄く黄色が出てる。)

 

 

次に自分の着古した衣類を煮たあと

(見苦しくてゴメンナサイ。)

 

 

 

うんうん。取れてる取れてる!っていう感じ。

 

 

…中性洗剤で精錬した時と比べての感想なので、

そのまま鵜呑みにできる情報ではありませんが、

ご参考までに。

 

 

 

…以上、アルカリウオッシュでの精錬についてご報告でした☆

 

 

 

※木綿、麻など、植物繊維の精錬についてです。

今回の精錬では、私物の古いシルクのノースリーブトップスも同様に精錬しましたが、

短時間にするよう気を付けました。

 

おそらく、絹・ウールについてはそれに合った方法があるはず…。

いずれ調べてみますね☆

 

 

 

**************************

 

※後日追記

精錬について新しい情報を見つけたので追記。

 

 

☆書籍『天然染料と衣服』青木正明著

紺邑さんに取材した、正藍染めの詳しい記述が写真付きであり、

灰汁抜き・精錬に関しても掲載が少しある。

 

藍染めの前の精錬は、

重曹入りの熱湯で

グツグツ煮込む、とありました。(手織り綿生地)

 

 

自分でネットで調べると、重曹水はph8.2程度とあり、

そんなにアルカリは強くない(洗浄能力は強くない)ようだ。

(濃さにもよるのかな???)

 

 

重曹で精錬できるのなら、手軽だな…とは思いました。

 

ご参考までに。

 

**************************

2024年9月追記

 

水ピカ』というアルカリ洗剤を試用中。

もともとは掃除の為に購入しましたが、

精錬中に『アルカリウォッシュ』を切らした時に、

精錬液のアルカリ度を上げる為に

アルカリウォッシュの入った寸胴鍋に、追加で投入しました。

問題なく使えた感じですので

ご参考までにご紹介。

 

まだ使い始めなので、何か不備が出るかもしれません。

その時はまた追記させて頂きます。

 

**************************

※灰汁抜きについては、灰汁抜きについてのブログに記載。