2024年1月に当ブログの記事を訂正し再更新しました。
以下は当時の記録としてご参考までにお読みください。
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先日見つけたこちらのブログ記事(粂和彦のメモブログより「怒りの病名としての小児慢性疲労症候群」10年前の記事です)。分子生物学者・医師の方です。
息子の病態について、起立性調節障害(OD)というより小児慢性疲労症候群(CCFS)なんだけど、小児慢性疲労症候群って病名じゃないっていうか、なんというか、何なの~?と思っていた部分が、なるほどね~とスッキリしました。
ブログより一部引用:
「というわけで、C-CFSという疾患概念は、表題のように社会的な憤りから発した社会的・医療的な概念だったものが、子どもたちの脳を調べていると、いわゆる「疲労」と考えていた状態について、客観的な証拠が集まってきた。(中略)その結果、徐々に、科学的・医学的な概念に近づきつつあり、そうなると、科学・医学のレベルでは、まだ未熟な部分があるということでしょう。(中略)最初の疾患概念から変遷してきている、とも考えられます」
記事の後の方に、OD(起立性調節障害)ではなくCCFS(小児慢性疲労症候群)と診断した例を載せてくれていますが、これを読むと納得。
そうなのよね、ODじゃなくてCCFSと診断したいのはこういう子たちよね。
やっぱCCFSと診断して治療に繋げたい子たちは明らかに存在するよね~と思えます。
息子の場合、発症当初~2ヶ月ほどの急性期は眩暈・動悸・頻脈が強く、症状としてはバッチリODでしたが、栄養と睡眠でそれらの症状は2~3カ月でなくなり、比較的早くから「易疲労性とブレインフォグ」がメインとなり、CCFSらしい様相を呈してきました。
発症後4カ月経過した頃に「小児慢性疲労症候群」の疾患概念を知り「これだ」と分かった次第です。
なるほどねぇ、怒りの病名・・・確かにねぇ。
三池輝久医師の、未来の子ども達への思いと、社会への義憤を感じてウルウルします。
疾患概念「小児慢性疲労症候群」を提唱する前の書籍で三池輝久医師は「フクロウ症候群」と表記してるんですが、その書籍を中古で購入しました(現在販売してない)。
その最終章「治療と乗り切り方」が、とてもまとまっていて分かりやすいです。
これをもっと広めたいなぁ。
CCFSは発症3年以内に適切な治療を開始することで治癒へ至りやすいと聞きます(数少ないCCFSを診断する医師によるアドバイスを又聞きした)が、確かにそうかもと思います。
早期発見・早期治療は全ての疾患で有効なのは明白ですが、こと、この「小児慢性疲労症候群」は情報が無さ過ぎていけません(><)
本の「治療と乗り切り方」をざっとまとめると・・・
【第一段階】
①寝たいだけ寝かせて睡眠記録をとる
②回復に最低数か月~年単位かかることを覚悟してもらう
③メラトニン、クロニジン(降圧剤)、ビタミンB12、メイラックス(精神安定剤)投与
④食欲不振にはドグマチール
⑤不安が強い場合はデパス、ソラナックス、睡眠剤としてサイレースも有り
⑥高照度光療法
⑦朝昼晩と、親の手作りの食事で栄養摂る
【第二段階】
①しだいに昼間に起きている時間が増えたら、今までの生活とはまったく違うことをやってみる
例:料理学校行く、海外でフーテンする(古い表現!)など
急に元の生活(学校)に戻ることはできないと理解すること
②養護学校併設の療養所に入所等で、最終的に夜睡眠・昼活動の体内時計を確立させること。
何もすることがない状態だと病態は元に戻る。
③易疲労性は最後まで残る。高気圧酸素療法・低体温療法等を研究段階である
④転地療法。海外留学に行くと完治する例が多い。
という感じです。
早期から睡眠剤を使用して睡眠リズムを修正していくことが大事だと書かれています。
もともと夜型タイプの人であっても、一度は必ず地球の概日リズムに合わせる治療をし、その上で自らの意志で夜型タイプへ変更するように書いてあります。
さて、ご報告。
息子は入院の高照度光療法からの退院後、ブライトライトmeを購入して、クソ真面目に毎日9時~11時に光を浴び続けて約1カ月。
ずっと7時半起床を続けています。
日中、昼寝をすることもありますが、昼寝は減少傾向。
就寝時間は24時過ぎることもありますが、23時半になることも出てきました。
とにかく起床時間だけは7時半厳守で続行中です。
睡眠不足になっているのが心配なところですが・・・(CCFSは10時間睡眠が必要のようなので)。
こうなると朝昼晩の3食のリズムができます。
体調は、回復していきているように思えます。本人もそう言います。
まだ経過観察中で、うかつなことは言えませんが・・・明らかに良いんじゃないかと感じています。
上記の治療【第一段階】を1年かけて治療として取り組んだと感じます。
息子にも書籍のこの部分を読んでもらい、回復へのイメージを共有しました。
「フーテンって!」と笑ってました。
【第二段階】が見えてきました。
著者のこの部分には第一行目に「リラックスして遊ぶ」と書かれています。
その通りなんですよね。
ここで本人が、これまでと同じように気合入れて勉強すると、パチンと自律神経がフレてしまうんだろうな。
その前にまず違う事をして脳内リハビリ段階が有効なんだろうな。
いやーーー・・・長い・・・長いよこの病・・・
長期戦への覚悟ができ始めたのは、発症1年後くらいになってやっとです。
受け入れがたい病態です(@@)!
猫も慣れてきてまして、息子の膝に乗って一緒に光を浴びるようになりました。