源氏物語イラスト訳【紅葉賀127】さすがに | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【紅葉賀127】さすがに

さすがに恥づかしうて、ともかくもいらへきこえたまはず。やがて御膝に寄りかかりて、寝入りたまひぬれば、

 

【これまでのあらすじ】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。

光源氏18歳冬。藤壺宮は離宮に下がり、光源氏との不義密通の御子を出産しました。四月になり、藤壺宮と御子が宮中に戻りました。源氏は罪悪感に苛まれながらも、紫の君のいる二条院で時を過ごしています。

 

 

源氏物語イラスト訳 

 

 

さすがに恥づかしうて、ともかくもいらへきこえたまは

訳)そうは言うもののやはり恥じらって、何とも返事申し上げなさらない

 

 

やがて膝に寄りかかり

訳)すぐにそのまま源氏のお膝に寄りかかっ

 

 

寝入りたまひぬれ

訳)寝入っ てしまいなさっので

 

 

【古文】

さすがに恥づかしうて、ともかくもいらへきこえたまはやがて膝に寄りかかり寝入りたまひぬれ

 

【訳】

そうは言うもののやはり恥じらって、何とも返事申し上げなさらないすぐにそのまま源氏のお膝に寄りかかっ寝入っ てしまいなさっので

 

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■【さすがに】…そうは言うもののやはり

■【恥づかしう】…シク活用形容詞「恥づかし」連用形ウ音便

■【て】…単純接続の接続助詞

■【ともかくも】…何とも

■【いらへ】…ハ行下二段動詞「いらふ」連用形

※【いらふ】…返事する

■【きこえ】…ヤ行下二段動詞「きこゆ」連用形

※【きこゆ】…謙譲の補助動詞(作者⇒源氏)

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」未然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒紫の君)

■【ず】…打消の助動詞「ず」終止形

■【やがて】…すぐに、そのまま

■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒紫の君)

■【ぬれ】…完了の助動詞「ぬ」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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さすがに恥づかしうて、ともかくもいらへきこえたまはず。やがて御膝に寄りかかりて、寝入りたまひぬれば、

 

】 傍線部の文法説明として最も適当なものを選べ。

 

.「いらへ」は、ハ行下一段活用の動詞で、「返事する」の意味である。

 

.「きこえ」は、謙譲の動詞で、紫の君に対する敬意表現である。

 

.「たまは」は、謙譲の補助動詞で、源氏に対する敬意表現である。

 

.「きこえ」は、尊敬の補助動詞で、紫の君に対する敬意表現である。

 

.「たまは」は、尊敬の補助動詞で、紫の君に対する敬意表現である。

 

 

大学入学共通テストでは、このような敬語関連の文法事項も多く出題されます。

 

 

 

 

敬語は、まず、覚えるべき丸暗記敬語はきちんと覚えたうえで、次の5つの敬語の種類は文脈判断していきます。

 

 

今回は、「たまふ」が敬語識別を要しますが、

「たまは」と、明らかに四段活用なので、

尊敬語とわかりますね。

笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

 

誰から誰に対する敬意表現か、は、

⑴ 「誰から」⇒地の文か会話文か

⑵ 「誰に対する」⇒尊敬・謙譲・丁寧

という二段階で、識別していきましょう!

照れ照れ照れ

 

 

何事も、トレーニングが大切です。

出てきたときに、確認するクセをつけていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

※【答え】は最後にあります。ぜひやってみてね!

ウインクウインクウインク

 

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おねがい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え…【5】