源氏物語イラスト訳【若紫202】詳しく
詳しく、思しのたまふさま、おほかたの御ありさまなど語る。言葉多かる人にて、つきづきしう言ひ続くれど、
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【源氏物語イラスト訳】
詳しく、思しのたまふさま、
訳)詳しく、光源氏のお考えになっておっしゃっるご様子や、
おほかたの御ありさまなど語る。
訳)日常のご様子などを話す。
言葉多かる人にて、つきづきしう言ひ続くれど、
訳)多弁な人であって、その場に似つかわしく話し続けるけれど、
【古文】
詳しく、思しのたまふさま、おほかたの御ありさまなど語る。言葉多かる人にて、つきづきしう言ひ続くれど、
【訳】
詳しく、光源氏のお考えになっておっしゃっるご様子や、日常のご様子などを話す。多弁な人であって、その場に似つかわしく話し続けるけれど、
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■【詳(くは)しく】…シク活用形容詞「くはし」連用形
■【思(おぼ)し】…サ行四段動詞「思す」連用形
※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬語(作者⇒光源氏)
■【のたまふ】…「言ふ」の尊敬語(作者⇒光源氏)
■【おほかた】…普通。日常
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【御】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)
■【ありさま】…様子
■【など】…例示の副助詞
■【語る】…ラ行四段動詞「かたる」終止形
■【言葉多かる人】…多弁な人
※【多かる】…ク活用形容詞「多し」連体形
■【に】…断定の助動詞「なり」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【つきづきしう】…シク活用形容詞「つきづきし」連用形ウ音便
※【つきづきし】…似つかわしい。ふさわしい。しっくりと
■【言ひ続くれ】…カ行下二段動詞「言ひ続く」已然形
■【ど】…逆接確定条件の接続助詞
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惟光(これみつ)は、光源氏が都で若紫のことを
想い続けている様子を、饒舌に語ります。
「言ひ続くれ」などの下二段活用の已然形は
慣れてないと意味が分からない場合もあるので
要注意です。
こういう、重要古語だけでない活用語の練習も
実際の古文にあたって学習するしかありませんよね。