源氏物語イラスト訳【若紫193】中に | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【若紫193】中に

中に、小さく引き結びて、

「面影は身をも離れず山桜心の限りとめて来しかど

 夜の間の風も、うしろめたくなむ」

とあり。

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【源氏物語イラスト訳】

大学入試頻出の『源氏物語』も、

現代語訳とイラストとの組み合わせで読むことで、

ビジュアル的にイメージしながら速習できます。

 

 

 

 

 

小さく引き結び

訳)その中小さく結ん

 

 

面影離れ山桜

訳)「若紫の面影山桜のように美しく、わが身から離れません

 

 

限りとめしか

訳)すべてをそちらに留め置いのです

 

 

うしろめたくなむあり

訳)に吹く(で散ってしまうのではないかということ)気がかりで…」書いてある

 

【古文】

小さく引き結び

面影離れ山桜 心限りとめしか

 うしろめたくなむ

あり

 

【訳】

その中小さく結ん

「若紫の面影山桜のように美しく、わが身から離れません
 すべてをそちらに留め置いのです

 に吹く(で散ってしまうのではないかということ)気がかりで…」

書いてある

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【中】…(手紙の)中

■【に】…場所を示す格助詞

■【小さく】…ク活用形容詞「小さし」の連用形

■【引き結ぶ】…ひっぱって結ぶ「引き」は接頭語

■【て】…単純接続の接続助詞

■【面影(おもかげ)】…(若紫の)顔つき。おもざし

■【は】…取り立ての係助詞

■【身】…わが身(光源氏自身)

■【を】…動作の起点の格助詞

■【も】…強意の係助詞

■【離れ】…ラ行下二段動詞「離る」の連用形

■【ず】…打消の助動詞「ず」の終止形

■【山桜(やまざくら)】…ここでは、若紫の美しさを見立てている

■【心】…気持ち。愛情

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【限り】…すべて。全部

■【とめ】…マ行下二段動詞「止む」の連用形

※【止む】…留め置く

■【て】…単純接続の接続助詞

■【来(こ)】…カ変動詞「来(く)」の未然形

■【しか】…過去の助動詞「き」の已然形

■【ど】…逆接確定条件の接続助詞

■【夜の間の風】…夜の間に吹く風。光源氏がいない間に若紫を誰かに奪われるのではないか、という見立て

■【も】…強意の係助詞

■【うしろめたく】…ク活用形容詞「うしろめたし」連用形

※【後ろめたし】…気がかりだ。心配だ

■【なむ】…強意の係助詞(結びの省略)

 

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速読トレーニングとして使ってもらえたら幸いです。

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