源氏イラスト訳【夕顔170】まだかやうなる
「まだかやうなることを慣らはざりつるを、心尽くしなることにもありけるかな。
いにしへもかくやは人の惑ひけむ
我がまだ知らぬしののめの道…」
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【源氏物語イラスト訳】
「まだかやうなることを慣らはざりつるを、
訳)「まだこのようなことを経験しなかったが、
心尽くしなることにもありけるかな。
訳)あれこれと気をもむようなことでもあったのだなあ。
いにしへもかくやは人の惑ひけむ
訳)昔もこのように 人は戸惑ったのだろう か
我がまだ知らぬしののめの道…」
訳)私がまだ知らない、明け方の道に…」
【古文】
「まだかやうなることを慣らはざりつるを、心尽くしなることにもありけるかな。
いにしへもかくやは人の惑ひけむ
我がまだ知らぬしののめの道…」
【訳】
「まだこのようなことを経験しなかったが、あれこれと気をもむようなことでもあったのだなあ。
昔もこのように 人は戸惑ったのだろう か
私がまだ知らない、明け方の道に…」
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■【まだ】
■【かやうなり】
■【を】
■【慣らは】
※【慣らふ】
■【ざり】
■【つる】
■【を】
■【心尽くし】
■【なる】
■【に】
■【も】
■【あり】
■【ける】
■【かな】
■【いにしへ】
■【も】
■【かく】
■【やは】
■【人】
■【の】
■【惑ひ】
※【惑ふ】
■【けむ】
■【我(わ)】
■【が】
■【まだ】
■【知ら】
■【ぬ】
■【しののめ】
■【の】
■【道(みち)】
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☆本日の『源氏物語』☆
今まで、こんなふうに女を連れ出すことがなかった光源氏…
和歌にのせて、その戸惑う気持ちを託します。
――あなたには、こんな経験ある?
光源氏は、夕顔の経験値を、さりげなく確かめてみるのでした。