【帚木210-1】いたく綱引きて見せしあひだに…
【古文】
「…いたく綱引きて見せしあひだに、いといたく思ひ嘆きて、はかなくなりはべりにしかば、戯れにくくなむおぼえはべりし。…」
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(左馬頭の物語は続きます)
「…いたく綱引きて見せしあひだに、
訳)「…ひどく強情を張って見せた間に、
いといたく思ひ嘆きて、
訳)とてもひどく思い嘆いて、
はかなくなりはべりにしかば、
訳)亡くなっ てしまいまし たので、
戯れにくく なむ おぼえはべりし。…」
訳)ふざけていられないと思われました よ。…」
【古文】
「…いたく綱引きて見せしあひだに、いといたく思ひ嘆きて、はかなくなりはべりにしかば、戯れにくく なむ おぼえはべりし。…」
【訳】
「…ひどく強情を張って見せた間に、とてもひどく思い嘆いて、亡くなっ てしまいまし たので、ふざけていられないと思われました よ。…」
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■【いたく(いたし)】
■【綱引く(つなひく)】
■【見せ(見す)】
■【し(過去)】
■【あひだ(間)】
■【いと】
■【いたく(いたし)】
■【思ひ嘆く(おもいなげく)】
■【て(単純接続)】
■【はかなくなる】
※【はかなし】
■【はべり】
■【しか(過去)】
■【已然形+ば】
■【戯れにくし】
※【戯る(たはぶる)】
※【~にくし】
■【なむ(係助詞)】
■【おぼえ(覚ゆ)】
■【はべり】
■【し(過去)】
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