【桐壺221-②】「おどろかさせたまふ」の解釈☆
おそようございますあいです。
【古文】
御心ばへありて、おどろかさせたまふ。
・・・・・・・・・・・・・・・
【これまでのあらすじ】
いつの帝の御代でしたか、それほど高い身分ではないのに誰よりも寵愛を受け、亡くなった桐壺更衣という妃がいました。忘れ形見である光源氏は、美しく才能にあふれ、12歳で元服の儀を迎えました。その夜、左大臣の娘を添臥にという、帝のご意向があるのですが…。
今日は、「おどろかさせたまふ」の解釈です♪
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次の中から、「おどろかさせたまふ」の解釈として最適のものを選べ。
1.帝の歌で左大臣はお目覚めになった。
2.左大臣は帝の和歌に驚かされている。
3.左大臣が帝の歌にびっくりなさった。
4.帝が和歌で左大臣に注意を促された。
5.帝が左大臣にの歌にはっとさせられた。
さあ!答えは何番?(o^-')b
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【タイプ別思考回路】
その①:単語偏重型
えっと…、
「おどろく」=「目を覚ます・はっとする」だったよな。
じゃ、1・3・5から選ぼう!
(*^皿^*)
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その②:文法偏重型
あれ?
「おどろか せたまふ」じゃなく、
「おどろかさせたまふ」になってる!
( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚
「させ(さす)」って、四段・ナ変・ラ変以外の未然形につくんじゃなかったかなぁ?
おかしいぉ(・_・;)
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もちろん、どちらも大切な古文知識ですよね。
ですが、あなたは、この選択肢問題で、確実に点数を取らなければいけません!
選択肢は○か×かしかありませんからね^^;
上の、助動詞の知識は、少なからずヒントになります!
「す」「さす」の接続の違いなんて、
「覚えたところで意味がないわ!」
「現代にもあるし、感覚で分かるやん!」
と思いがちですが、
この接続の正しい知識がスッと出てこないと、
おどろかさ / せ / たまふ。
↑
この一語が見抜けないのです;;
(((( ;°Д°))))
【おどろかす】
①びっくりさせる、驚かせる
②注意を促す、気づかせる
③目を覚まさせる
では、もう一度選択肢を見てみましょう♪
1.帝の歌で左大臣はお目覚めになった。
2.左大臣は帝の和歌に驚かされている。
3.左大臣が帝の歌にびっくりなさった。
4.帝が和歌で左大臣に注意を促された。
5.帝が左大臣の歌にはっとさせられた。
「おどろかす」という一語が確実に入っている選択肢は、
2か4か5です。
しかし、5は、和歌を詠んだ人物が違いますね^^;
文脈に合わないので×です!
(o^-')b
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おどろかさ / せ / たまふ。
訳)注意を促し / にな / られる。
「せたまふ」は、二重尊敬(最高敬語)です。
このブログでは、「~あそばす」という訳出を多用していますが、ふだん使わないので、入試では、単純な尊敬の訳出をされます。
(※「~れる」、「~なさる」、「お~になる」など)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
文脈に合うのは、2か3か4です。
2.左大臣は帝の和歌に驚かされている。
3.左大臣が帝の歌にびっくりなさった。
4.帝が和歌で左大臣に注意を促された。
3は、意訳して主語と目的語が逆転されています;;
「驚かす」「びっくり」という意味にとらえられないこともないんだけど…
う~ん; もっといい選択肢はないものか…?
こんなふうに、国語の選択肢は、確実に○か×ではなく、
あいまいなものも含まれるんですよね^^;
その中で、「最も適当なもの」を選ぶ力☆
これこそが、国語力なのです!!
※あいまいな選択肢の見分け方は、アメンバー記事で具体的に説明しています♪
(o^-')b
尊敬の意も含まれ、「おどろかす」という単語の意も含まれ、しかも文脈に合う選択肢を、あなたは見抜けますか?
(o^-')b
ちなみに、過去の意「~た」は、古文に入ってなくても、選択肢に入れてあることもありますので、ご注意くださいね;;
(;゚;∀;゚;)
あいでした