【桐壺85-①】「命長さの、いとつらう…
【原文】
「命長さの、いとつらう思うたまへ知らるるに、松の思はむことだに、恥づかしう思うたまへはべれば、百敷に行きかひはべらむことは、ましていと憚り多くなむ。
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「命長さの、いとつらう思うたまへ知らるるに、
訳)「長生きが、とても辛いことだと存じられるのに、
松の思はむことだに、恥づかしう思うたまへはべれば、
訳)高砂の松がどう思うかさえも、恥ずかしく存じますので、
百敷に行きかひはべらむことは、ましていと憚り多くなむ。
訳)宮中にお出入りしますことは、ましてとても遠慮いたしたい気持ちでいっぱいです。
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【原文】
「命長さの、いとつらう思うたまへ知らるるに、松の思はむことだに、恥づかしう思うたまへはべれば、百敷に行きかひはべらむことは、ましていと憚り多くなむ。
【口語訳】
「長生きが、とても辛いことだと存じられるのに、高砂の松がどう思うかさえも、恥ずかしく存じますので、宮中にお出入りしますことは、ましてとても遠慮いたしたい気持ちでいっぱいです。
※参考
いかで なほありと知らせじ高砂の松の思はむことも恥づかし
(古今集6帖5-3057読み人知らず)
※解釈
何とかして 今でもやはり生きていると知らせないでおこう、長寿で有名な高砂の松がまだ生きているのかと思うであろうことも恥ずかしいから
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土曜日ですが、ゆっくり更新しますねっ♪
今回も、古歌取り☆
以前出てきたのを思い出しながら…
今宵はゆったりお休みあそばせ
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■つらし
■たまふ(下二段)
■る(るる)
■松
■~だに…、まして…
■恥づかし
■はべり
■百敷(ももしき)
■行きかふ
■憚る(はばかる)
■いかで
■なほ
■あり
■じ
■高砂
■なむ
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