【桐壺8-②】解釈~お立場
おはようございます あいです。
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【原文】
いとはしたなきこと多かれど、かたじけなき御心ばへの
たぐひなきを頼みにて、まじらひたまふ。
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今回は、桐壺更衣の立場です。
【はしたなし】
(マイナス・イメージ)
「はした」(端)に、状態を表す「なし」をつけて形容詞化した語。
基本的には、「端」(=中途半端)な状態。
それが、不安定でよりどころのないことから、
体裁が悪い、いたたまれない、などの意にもなります。
※現代語の「下品だ!はしたない!」の意味ではないので
くれぐれも気をつけてくださいねっΣ(・ω・ノ)ノ!
いとはしたなきこと多かれど、
訳)とてもいたたまれない事が多いけれど、
∑(゚Д゚) あ、あれ?主語がありません!
こういう場合は、重要古語「はしたなし」の意味と、
これまでの桐壺帝&桐壺更衣の文脈的状況を考えて、
誰が「はしたなし」と思ってるのかを判断しましょう♪
「はしたなし」(=いたたまれない)のは、桐壺更衣です!
それともう1つ、☆主語の見分け方☆のヒントは、
☆*゚ ゜゚*☆敬語☆*゚ ゜゚*☆
「いとはしたなきこと多かれど」
敬語がまったく入ってませんよね!
もし、帝の状況なら、「御」や「給ふ」など、
どこかに敬語が入ってるはず(@Д@;!
だから、今回の場合は、帝の状況でないことは確かです。
いとはしたなきこと多かれど、
(桐壺更衣は)とてもいたたまれない事が多いけれど、
だけど…
かたじけなき御心ばへのたぐひなきを
もったいない御愛情のこの上ないのを
さぁ!これも主語がありません(°Д°;
でも、今回は「御」という敬語が入ってますね(*^_^*)
それと、重要古語☆
【かたじけなし】=恐れ多い、もったいない、ありがたい
【心ばへ】=気持ち、意向 (プラス・イメージの単語)
恐れ多いほど、もったいないほどの御意向☆
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誰の どんなご意向かは、もうお分かりですね♪
帝の、桐壺更衣に対するお気持ちのことです♪
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桐壺更衣は、いたたまれない気持ちでいっぱいだけど、
桐壺帝のたぐいまれなお気持ち(愛情)>を頼りにして、
桐壺帝のおそば仕えをしていらっしゃるのです。。。
【まじらふ】
「交じる」に反復・継続の助動詞「ふ」が付いたもの。
そこから発展して、人と交際する、宮仕えするなどの意。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
【原文】
いとはしたなきこと多かれど、かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにて、まじらひたまふ。
【口語訳】
(桐壺更衣には)とてもいたたまれないことが多いのだが、(桐壺帝の)もったいない御愛情が類のないことをたよりとして、宮仕えをしていらっしゃる。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
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【今回の重要古語】
■ はしたなし
■ かたじけなし
■ 心ばへ
■ の(格助詞)
■ たぐひなし
■ まじらふ
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※「の」は、文脈によって、格助詞の「格」が変わります。
今回の「の」は、【主格】が適切なようです♪
詳しくは、文法書等をご参照くださいねっ♪(*^ ・^)ノ⌒☆
※主語がないのは、ちょっとツラいですが;;
慣れるまでは、解らないところは、丸暗記(*^_^*)ノノ
それでは。いってらっしゃい
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