ワイハ
実は、ハワイに行って非常にロハスな日々を過ごしていた。
ビーチでは
寄せては返す波の音を聞きながら、お約束のパイナップルとさくらんぼの乗せられたカクテルを呑むのがいい。
太陽の高い時間に、
堂々と昼寝をしても後めたくないのは、ハワイと山手線という特別な場所に許された特権だろう。
その他には
セレブがハマっているという
パドルサーフィンを体験してみた。
専用の板に乗り、ひたすらパドルを沖に向かい漕ぐといった単純なスポーツである。
生まれたての小鹿のように足を震わせ、ひたすら漕いだ。
日本人アベックがイチャイチャしている横を、ビキニで小鹿な私が通るといった構図である。
今、私はパドルサーフィンに並々ならない熱意をもっている。
鵠沼海岸でも、九十九里でもいい。
是非、パドルサーフィン向上委員会があるなら会員になりたい。
何一つ悔いのない旅だった、といいたいところだったが
かなり気に入って買った香水がトランクの中で漏れていた。
一度もブラックバニラの香りのするそれをつけられなかった。
仕方ないのでいつもの香水で体臭を誤魔化すこととする。
クソ寒いので出掛けたくはないが、今日はザギンでシーメーなのだ。
日能研
目の前に日能研の青いバッグを持った少女が居て、懐かしく感じ、思わず目を細めた。
日能研というのは、中学受験のための学習塾である。
13年前。
私も小学6年生のときに、あのバッグを持ち、勉強に勤しんだ。
私の恩師は間違いなく日能研の先生だろう。
小学校でも中学校でも高校でも、問題児扱いしかされなかった私を、日能研の先生は1人の人間として接してくれた。
現在、住所不定無職。税金こそ払ってはいるものの胸をはって街中なんぞ歩けない状況にいる。
恩師にみせられん。
立派になって恩師に会いたい。
最後に。
全国の中学受験生よ。
あと1ヶ月後には戦争は終了して、君たちは穏やかに生活している。
今が踏ん張り時である。
ベストを尽くしてくれ!
多感な中学時代っていうのは、人生を大きく左右すると思うんだ。納得して、人生を歩んで欲しい。
失敗の連続だった私だから言うんだ。





