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久し振りに悪友と会ってきました。

まともに付き合いが続いている

数少ない友人の一人です。

「悪い友人」ではなく、

「とても仲の良い友人」です。




ここで身内にいわれた事を紹介。


「何してきたん?」

相凪「昼はデパートで食事して、

その後カラオケ行って、

夜は居酒屋で飲んできた。」

「いいねえ、デートじゃん。」

相凪「!?」

お茶飲んでいたら、

確実に吹いてましたよ!

あのねえ、

食事して一緒に遊ぶのって

「でえと」とは言わな……

……言うのか!?言うのか!?

「でえと」っていうのか!?

確かに日時を決めて

会う約束をしたけども!

いや、相手は友人だから

そんなことはない……あれ?

何か自信なくなってきた……

という訳で、辞書を引いてみました。

デート[名](スル)

男女が日時を定めて会うこと

「恋人と―する」

(「大辞泉」より)

恋人じゃない。まず同性だ。

誕生日にアクセサリー

贈ったりしている

けど、恋人じゃない。

接し方は少しべったりしてる

けど、恋人じゃない。

そこら辺の線引きはできているさ……

そら、一緒に遊びに行っている

相手はアイツしかいないけども!

……あ、寂しい人間って

言わないでくださいね。

それ位、気の置けない

友人なんですから。


ふ……人間不信って

なかなか治りません。

心の底から信じられる人が

どれだけできるのかが、

その人の人生を決めるんだ

と思います。


裏切りや見返りを抜きにして

考えられるようになれば、

もっと楽になれるんですけどねえ……


その点で「火野映司」は

最も目標にしたい人間です。


何はともあれ、

久し振りに会ったのは

とても楽しかったです。

やっぱり、一番楽なんですよね。

その悪友と一緒にいるのが。




では、夜はちゃんと寝ましょうね。

それでは。

ぼくが旅する理由は沢山ある
いろんな空を見たい
いろんな大地を訪ねたい
いろんな人と話したい
でも旅立った理由は唯一つ

会いたい人がいる

流れる身を任せ
いつか辿り着く日を待ち望んでいるのだ




樹の上に登った二十歳ぐらいの旅人は、

望遠鏡で遠くを覗いている。
見つめる先には鬱蒼とした森が

立ちはだかっている。
旅人は溜め息混じりに呟く。
「また、ここに来るとはね…」
旅人は望遠鏡を仕舞い、

樹から飛び降りた。

薄暗い森の中、

旅人は深々とフードを被り、

黙々と歩き続けている。
目指すは、『彼女』の住む家。

もう数時間は歩き続けている。

久し振りに会うが

元気にしているだろうかと考えたが、

すぐに心配する必要もないと頭を振った。

なんせ、『彼女』は人間じゃないのだから。
「ここの辺りだったような…」
旅人は思案顔で歩みを止めた。

この辺りだったはずだ、

最後に『彼女』と会ったのは。


「あいも変わらず、

馬鹿みたいに歩き回っているのね」


不意に抑揚のない少女の声が聞こえてくる。

姿は見えないが、旅人は表情を少し緩めた。
「久しぶりだね」
「…そうね」
旅人は、そのままの体制で返答する。


「この森の『魔女』に何の用かしら」


いつの間にか黒衣を纏った少女が姿を現した。

旅人は、やや呆れ気味に言う。
「…君は、女神になったんじゃないの」
少女は首を振った。
「まだよ…強いて言うなら精霊かしら」
「ややこしいなあ…」
旅人は肩をすくめた。
「私の事はいいのよ…あなたの用件を言いなさい」
少女は旅人に問う。
旅人は苦笑いを浮かべ、本題を話した。

これから必要になると確信したからこそ、

ここに来たのだ。
「前に預けたものを取りに来た」
「あら、何かと思えば、その程度のこと」
少女はひらりと手を振った。

瞬間、少女の手には、

鞘に収まった一振りの刀が握られていた。

旅人は刀を見つめると、

安堵したように表情を崩した。
「こんな武器を使うなんて、

一体どういうつもりなの」
そういって少女が剣を鞘から抜けば、

透明な刀身が現れる。

神秘的な雰囲気を纏ったこの刀は、

旅人にとっては魂の継承の証であった。
「この通り、整備は完璧よ」
「助かるよ…」
旅人は刀と鞘を受け取る。
「まったく、あなたも物好きだわ…まだ探す気かしら」
少女は呆れたように手をひらひらと降る。
旅人は苦笑いのままだ。
刀と鞘は淡い光を帯び始める。

旅人は目を静かに閉じ、

刀と鞘を包み込むように抱いた。
「あの人は、もっと長いこと私を探したんだ」


「だから何?

あなたがそこまで苦しみながら、

探し続ける価値があるものなの?」


少女は旅人を見据える。

その瞳には、正に仲間を思う憂いを含んでいた。

「…そうだね、苦しい事ばかりだ」

旅人は静かに瞼を開けた。
刀と鞘から生まれた光は、

旅人の体に吸い込まれていく。

まるで、旅人の体の中に帰るように、

刀と鞘は消えていった。

旅人は静かに悲しげな笑みを浮かべ、

穏やかに話し始めた。

「探し続けること…

待ち続けること…

こんなに苦しいとは、思わなかったよ」

確かめるように、旅人は自分の掌を見つめる。

「でも、諦められるほど

軽いものでもないんだ、私の願いは……」

少女は静かに溜め息を吐いた。

「……あなたは、大馬鹿者だわ…」

「確かに、あの人のように

探す当てを見つけられるわけじゃないし、

見込みはゼロに等しい」

それでもと、旅人は掌を握り締める。
「『僕の』……いや、私の心は、

まだ、あの人のところには追いつけないのさ」

だからと、少女をしっかりと見据えた。


「希望が消えない限り、私は諦めたくない」


少女は溜め息を吐いて手を振った。
「やるのは勝手だわ…でも、また来ないと怒るわよ」

「ああ……ありがとう」

暗に、生きて帰って来いと心配しているのだ、

この小さな『精霊』は。
ひっそりと苦笑いして、

旅人は手を振る。
そこには、透明な刀身を持つ

一振りの刀が握られていた。

旅人の体に帰った刀に間違いなかった。
「考えておくよ」
旅人は刀を軽く振った。

刀は光になって霧散する。

少女はその光景を見て、

呆れたように腰に手を当てた。

「……あの時のまま、

時間が止まっているみたいね……あなたは」

「君に言われたくないなあ」

「私は精霊だもの、時間が止まって当たり前」

「あの神様は元気?」

少女は一瞬虚を突かれたように

驚いた表情をしたが、

すぐに幸せそうな笑みを少し浮かべた。

「……ええ、元気よ、あのお人よしは」

「彼の場合、君限定だろうに…」

旅人は再び苦笑いを浮かべると、

少女に右手を差し出した。
「邪魔したね、ありがとう」

少女は手を取り、握手を交わす。
「気をつけて」
それだけ言った瞬間、

旅人は森の外に立っていた。

旅人は振り向いて、

森のそばにある村――いや、廃墟を見つめた。

「……『暗闇の森』か

…そりゃ『家族』を傷つけられたら、

誰だって怒るだろうに」


この森に来る前に聞いた噂話がある。

『暗闇の森』という場所があり、

その守り神の怒りを買った村が、

滅ぼされたと。

そしてその村は昔、

村に住み着いていた『魔女』を

退治したという伝説があった。

昔々の御話よ
一人の旅人がおりまして
何かをずっと探してる
旅人は何も持たぬ者
自分が誰かもわからない
覚えているのは一つだけ
自分は探さねばならぬこと

昔々の御話よ
一人の人形がおりまして
何かをずっと待っている
人形は何も満ちぬ者
棄てた願いは数知れず
棄てぬ願いは一つだけ
命を持って自由になること

昔々の御話よ
一人の女神がおりまして
何かをずっと眺めてる
女神は何もできぬ者
歯がゆい思いは数知れず
できることは一つだけ
全てをずっと見守ること



昔々の御伽噺
旅人は人形に出会いまして
人形は願いを話す
旅人は人形につき合うことに
人形は旅人と歩み出す
互いに仲は良くなくて
何時も喧嘩ばかりする
誰もわからぬこの旅路
辿り着く日は何があるのか



昔々の御伽噺
結末はとても残酷で
人形は人になりまして
旅人は人形になりました
初めて会ったあの日から
旅人は何かを思い出し
人形は欠片を集めてた
結末はとても残酷で
旅人は人形になりまして
人形は人になりました
記憶はとても残酷で
旅人は全て思い出し
人形は命を手に入れた



昔々の御話で
二人の旅人がおりまして
二人は何時も共にいた
何時も喧嘩ばかりして
だけど互いに仲が良い二人
共に広い世界へと
旅立つ願いを夢見てた

だけど話は残酷で
片割れは旅人を庇って消えた
残った旅人は神に祈る
自分はどうなってもいい
願う祈りはただ一つ
「いっしょにいたい」という願い



昔々の御伽噺ね
人になった人形がおりまして
人形になった旅人を抱きしめる
旅人は願いを叶え
人形も叶えたというのに
人になった人形は
人形になった旅人を怒鳴りつけ
言い聞かせるように話し始める

お前と歩み出す瞬間が
何ものにも代え難かったのだと



昔々の御話よ
一人の旅人がおりまして
一人の人形を抱えている
旅人は人形を愛し
抱え抱いて探し続ける
本当の夢を叶える方法を



昔々の御話よ
だけど誰しも抱く夢
どうか願いが叶うなら
二人一緒に……