テレビドラマ「shogun/将軍」1~4を鑑賞する!
2024年 アメリカ
映画「ラストサムライ」(2003年)を観た時、そのスケールの大きさとリアリズムに、もう日本の時代劇は観るに堪えないな~と思いました。日本の時代劇には、余りのウソの約束事が多くて、(←また、それはそれで楽しいんでしょうけど^^)外国人の作ったものの方が、ずっと歴史の勉強になると感じさせられる。猪瀬直樹さんは、日本の現代社会の勉強をするとき、外国人の書いた論文しか読まないと言っておりましたが、たしかにそれは言える。
※一昔前の日本を舞台にした外国映画はそれは酷かったけどねえ。
評判高いこのテレビドラマも、期待に違わぬ面白さです。これは、日本人が観ても、外国人(主に西洋人)が観ても楽しめる。
※1980年版の方も観た記憶はあるんですが、もうそれは記憶の彼方に。。。
40年間の歳月を経て、再び作られたこのテレビドラマでは、CGの発達によって見事にに再現された16世紀末の日本の有り様が、観るものをそそります。
何より、日本文明への尊敬の念が随所に感じられるのが嬉しい。 明らかに、この時代の日本は、西洋文明に引けを取らなかった。
サムライを残酷に描きすぎるという批判もありましたが、実際そんなもんじゃなかったんでしょうかね?日本の俳優さんをたくさん使っているのも嬉しい処です。
三船敏郎と同じく、真田広之もあんまり徳川家康らしくないんですが、それはアメリカ資本だから仕方ない。
やはり、日本人なら目をつむりたくなる歴史の恥部もちゃんと描いている。豊臣秀吉の五大老の中に、ハンセン氏病の患者がいたというのは、史実でしょうか?歴史に疎い私はよく判らん。
この時代にしては女性の発言権が強すぎると思うんですが、
これまた「今風」のアレンジなんでしょうかね?
私のご贔屓の二階堂ふみが淀殿。
浅野忠信が、好演
私は、子供のころにカソリックの信者だったので、江戸時代のキリシタン迫害については、嫌と言うほど聞かされた。「日本二十六聖人殉教者」の話とかね。遠藤周作の小説「沈黙」にも共感を持ちました。
でも、後に、江戸幕府がキリスト教を禁止したのは、西洋国の植民地にされる恐れからであったからだという見解も知りました。岸田秀先生の言い方を借りれば、「神を親分にした暴力団」(笑)。このテレビドラマでは、そういう視点もきちっと描かれております。(1980年版には、あっただろうか?)
まだ、第4部までしか観てませんが、続きを観たくなる名作だと思います。