F.F.コッポラ賛
第77回カンヌ国際映画祭で構想40年のSFローマ叙事詩『メガロポリス(原題) / Megalopolis』をついにお披露目したフランシス・フォード・コッポラ監督。同作を作り上げるために1億2,000万ドル(約186億円・1ドル155円計算)の私財を投じたのは狂気的ともいえるが、85歳の巨匠に後悔は一切ないという。
「映画スタジオは多額の負債を抱えていて、彼らの仕事は映画を作ることではなく、借金を返済すること」と言い切ったコッポラ監督は、巨額の私財の投入によって子供たちに残す財産がなくなってしまうのでは? との問いに「わたしの子供たちは例外なく、わたしの財産がなくても素晴らしいキャリアがある。わたしたちは大丈夫」とコメント。「それは問題ではない。ここにいる皆に言いたいのだが、お金は重要ではない。大切なのは友達だ。友達は、あなたを決してがっかりさせない。お金は消えてしまうかもしれないがね」と続ける。
さらに「普通、人は死ぬ前に『あれをやっておけばよかった。これをやっておけばよかった』と思うものだろうが、わたしが死ぬ時は『わたしは娘(ソフィア・コッポラ)がオスカーを獲るのを見た。わたしはワインを作った。わたしは自分が作りたいと思った映画を全て作った』と自分がやったことを考えるのに忙しすぎて、死んだことにも気づかないだろうよ」と後悔はないと強調した。なお、早くも次回作の執筆を始めているという。
巨額の私費を投じて『メガロポリス』を完成させたコッポラ監督「お金は重要ではない」と後悔なし 早くも次回作執筆中【第77回カンヌ国際映画祭】
映画史上に燦然と輝く「ゴッドファーザー」(1972年)も、黒澤明の「悪い奴ほどよく眠る」(1960年)からのパクリがあることを、ちゃんと自身で認めている。(普通、クリエイターはこういうことは白状したがらないもんだ。)
やっぱり、尊敬してもしきれない大好きな芸術家です。