横粂勝仁議員の被災地復興プロジェクトHPが酷い | あはれ

横粂勝仁議員の被災地復興プロジェクトHPが酷い


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元民主党の横粂勝仁議員が、中国の自治体と東北の被災自治体を結ぶという独自の被災地復興プロジェクトについて、その内容を明らかにしたのは、6月17日のLive Wire が一番最初だったと思います。雇用を失った被災者と水産技術を中国に送るという、あまりに酷い計画だったので不安に思っていたのですが、軌道修正をはかったのか、翌7月には当初の説明にはなかった風評被害に苦しんでいる東北の農水産品の対中輸出を増やしていくというもの に変わっておりました。

が、しかし…。

この計画を世間にアピールしたいのか、このプロジェクトのHPがいつの間にか開設されていたわけですが、内容が余りに酷すぎます。

「山東省栄成市プロジェクト」

私にはどこから見ても栄成市に投資を促すような商業目的のHPにしか見えません。トップページと概要、水産、農業のページしかできていないのですが、そのすべてが栄成市の宣伝・紹介ページのみという有様です。被災地復興をうたっておきながら、被災地の情報は何一つありませんし、被災自治体の地名一つ出てきません。山東省栄成市商務局のクレジットが入っている中途半端に翻訳されている栄成市の産業資料まで掲載されています。「韓国まで最もい近いの港」ってなんですか…(´-`;)?

そもそも被災地の産品を中国に売り込むのであれば、東北の情報を中国に届けなければいけないはず。最低限、中国語で東北地方や産品をPRするHPでなければならないはずです。しかしながら、HPを見る限りでは、どうも7月に説明をした、東北の産品を中国で販売するのではなくて「再出発の一つの選択肢 」と書いてあることからも、当初の説明通り、被災者や被災中小企業を中国に送るような話のまま計画がすすめられているように感じます。

またサイト上「H2O生活文化研究所」なるバナーが貼られています。コンサルタントが主要業務っぽいこの研究所のHP を見ると「政府と連携し災害支援物資を中国山東省栄成市よりの寄贈に主体的に関与、以後東北地方各企業と中国企業との再構築コンサルタントを開始」とあります。5月に訪中して水産加工会社などを視察した横粂議員 と中国自治体、水産関連企業を仲介された方々なのかなと…。

でも、不可解なのは、栄成市からの支援物資を「政府と連携」と書いてあるところ。前述のLivewireでも、コラムを掲載している週刊金曜日でも、横粂議員は離党にいたった理由の一つに、中国の栄成市から支援の申し出があったのに、政府は動かず自己完結で済ませて欲しいと言われたことをあげています。研究所の「政府と連携」が正しければ、横粂議員の説明がおかしいことになります。

日本の企業が、自主的な経済活動の中で、中国に投資したり進出したりすること自体は悪いこととは思いません。でも、ただでさえ産業の空洞化が危惧される日本の中で、より深刻な東北地方の被災企業を中国に、労働人口減少が危惧される東北地方の被災者を中国に送るという国会議員、それを被災地復興プロジェクトと掲げる国会議員は何なんでしょう…。どこの国の国会議員さんなんでしょうか…(´-`;)?

それとも、前に書いたように、協力すべき時に、政局に絡んで離党するのは被災地のためにならないのではないか、一人で何ができるのかという批判に対して、抗弁することのみを目的としたアリバイ的な、自己弁護プロジェクトなんでしょうか…。企業活動に国会議員が顔を貸すことだけを被災地復興プロジェクトと言っているだけなのでしょうか…。最初の計画が余りに酷い内容なので後者の方がまだましだと思えるところが何とも悲しい…(´-`;)

そもそも離党から1度しか被災地に入らずに被災地復興プロジェクトを掲げること自体おかしな話。7月末には栄成市の副市長と被災地を回ると言っておきながら、横粂議員はネット番組の司会を、栄成市の副市長さんはジャパン・インターナショナル・シーフードショーで「栄成市の紹介及び栄成市の食品産業の概況の紹介」以後、行動は不明。

ちなみに、以前に横粂議員と比較した民主党の高邑勉議員 は8月の段階で50回以上南相馬市に入られたそうです。それでも恥知らずに「数じゃない」と言いはる のでしょうか…。