今夜こそ麻酔の残るくちもとをゆらゆらさせてけりをつけたい 我妻俊樹
これがいい歌だとは贔屓目にもぜんぜん思えないけど、「麻酔の残るくちもと」の感覚を「ゆらゆら」と表現してるところがちょっと面白いかなと思いました。
題詠の歌はその時々の手癖がけっこう無防備に出てることが多いので、まとまった数つくることで手癖を意識できるという効果がある気がする。掲出歌は手癖以外の、ちょっと面白い表現の部分をつくった記憶がかなり薄れているので、その部分が今の自分と無関係に「ゆらゆら」してるように感じて気が引かれたのでした。
しかし何に「けりをつけたい」というのか自作ながらさっぱり読み取れません。
題詠マラソン2005、お題「麻酔」より。