バス停の先の日なたに置いてきた | 喜劇 眼の前旅館

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短歌のブログ

バス停の先の日なたに置いてきたワゴンがとりあえずの目的地  我妻俊樹


なにげないようでいて、微妙に屈折したことを言っているというか、やっている歌ではないかと思います。「バス停」も「日なた」も私の歌の頻出単語ですが、そういう珍しさのないなじんだ言葉を使うと、微妙な複雑さに向かいやすいということはあるかと思う。
連作「助からなくちゃ」より。