指に蛾をとまらせておく気のふれたガール・フレンドに似合う紫 我妻俊樹
第三回歌葉新人賞候補作「インフェル野」より。初出はたぶんブログです。
「気のふれたガール・フレンド」なるものの扱いが、短歌にかぎらず自分の書くものでしがちな扱い、にここではなっていないと思う。偶然でしか私はこういう着地のしかたはしないかもしれない。でもそのことによって、かえって私の何かわずかな部分を代表した歌になってるような気もする。そのわずかな部分が今もあるのか、あるわずかな時間をともにしただけなのかといえばわからないけれど。