横笛が頬にささってる雪だるま | 喜劇 眼の前旅館

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短歌のブログ

横笛が頬にささってる雪だるまバス停にありぼくらは並ぶ  我妻俊樹


今夜は雪だったので雪の歌がないかと思ってさがしたけど、意外とつくってないのか、さがしかたが悪いのか(ネットで我妻俊樹+雪で検索した)一首しか見つからず。
雪だるまに横笛、という組み合わせがなぜか似合う気がしたのだと思います。似合うとしても、雪だるまにそれを与えるには刺すか埋めるしかないわけですね。結果的にそれでは似合わない姿にしかならない気もする。
それからこの歌のような書き方をしたとき、たとえば「並ぶ」はバス停に並ぶとも雪だるまに並ぶとも取れる。またどちらでも同じことだとも、違うことだけど両立するのだともいえる、というような、微妙な読み方のぶれが歌の膨らみになるかな、という期待はわりとしますね私は。