明日に向ってダメージ | 喜劇 眼の前旅館

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短歌のブログ

「明日に向って撃て!」(1969)ジョージ・ロイ・ヒル。邦題も設定もよく似た「俺たちに明日はない」とこんぐらがっていたけどこっちは未見だったので見た。中盤、ニューマンとレッドフォードが謎の追っ手の追跡からひたすら逃げ続けるシークエンスがいつ終わるとも知れず不気味でよかった。
「ブレインダメージ」(1987)フランク・ヘネンロッター。ドラッグとセックスのアナロジーに満ちたホラー。見せ場が盛りだくさんで大変すばらしいサービス精神を感じる映画である。人間の脳味噌を食っちまう謎の生物がなかなか知的でユーモアとウィットに富んだ誘惑者であり、おまけに(禁断症状の出てる主人公に向って)良い声でわけのわからない歌まで聞かせてくれる。だが姿はうんことちんこを合わせたような形なので、フェラチオしようとした女の口から飛び込んで脳味噌を食うなどの芸当も見せていた。最初から最後(主人公の頭から光の柱が飛び出す!)まで馬鹿馬鹿しいことだらけだが演出態度としておどけたところがないのでうかつにも感動することができる。以前見た時とくにいいと思えなかった同じ監督の「バスケット・ケース」も、もう一度見返してみようと思った。