2024年6月3日に始まったペソの大暴落!

 

 5月冒頭の日銀介入による全通貨対円暴落とまではいきませんが、それに近い形で損を喰らい、しかもその影響はむしろ長引いていることを考えると、残念ながら、今回の対応には大きな問題があったはずです。

 勿論、5月の介入の影響は当然ですが長続きしなかった一方で、ペソの大暴落はメキシコ大統領選の結果というファンダメンタルズ(に将来影響与えるかも知れない事象)の変化によるもので、その影響が長引いているという違いはありますが、それを考慮しても今回の含み損の影響は大きすぎます。

 

【5月冒頭介入時の含込累積損益の推移】

4月30日(火) \13,670,336

5月1日(水) \5,313,581 一日で800万円以上減少

5月9日(木) \13,994,017 10日以内に介入前水準に復帰

【6月初旬ペソ大暴落時の含込累積損益の推移】

5月31日(金) \17,169,560

6月3日(月) \14,560,197 一日で260万円以上減少

6月4日(火) \11,228,619 日で600万円弱減少

6月14日(金) \13,548,932 少し戻したがまだ350万円超減少

 

 なので、できれば、時系列反省会は月締めの後の月1回にしたかったのですが、月の丁度中間点で、一人大反省会を開催することにしました。

 

 一人大反省の結果、まずは、結論から。

 今回のペソ大暴落の影響がこんなに長引く大きな含み損という形で出てしまった原因のほとんどは、ペソスワで無限貯金箱を作るというコンセプトに自分勝手に舞い上がってしまい、早期に無理にペソのスワップ収入を増やそうとして、5月の介入で調整したリスク管理を完全に無視して、ペソを高値掴みし、無理に建玉を増やしたことにあります。

 仮に相場が平行か上昇ならば、これで何の問題もなかったが、そこにメキシコ大統領選の結果によるペソ大暴落でこの有様ということです。

 得られた教訓は、自分で決めたリスク管理をきちんと守れということである。

 

 では、詳細を検討していきましょう。

 まずは、良かったことから。

 

【自動取引の設定は、なかなか良かった。】

 5月冒頭の介入時、マネースクエア(トラリピ)とインヴァスト(トライオート)は上手に対応できたが、ひまわり(ループイフダン)では設定を間違えて酷い目を見たのは5月の締めで振り返った通りです。

 

 

 そこで書いた通り、ひまわり(ループイフダン)は5月は強制損切りを喰らいまくって、月間の実現損益も含込損益もともに大赤字だったのですが、それに対する反省を踏まえて設定を見直した結果、実現損益は、5月6日以降6月に入ってからもずっと黒字ですし、含み込みでも黒字です。

 これは大きな改善で、今回の心の支えの一つになりました。

 

 また、マネースクエア(トラリピ)については、5月の介入を踏まえて、少しリスクを減らした結果、額は少し減ってますが、それでも順調に利益を上げています。

 さらに。その内訳をみると、建玉通貨ペア8種類全てで、大小はあれど利益を上げており、これも安心感があります。 

 

 トライオートについては、5月の建玉通貨ペアの英ポンド円、カナダドル円、オーストラリアドル円のリスクを減らしたので、この3通貨ペアの利益が減った一方、6月に開始したペソスワ、リラスワ、ランドスワから売買差益でかなりの利益が出たので、こちらは想定以上に実現損益が上がっています。

 この後半は重要なところで、普通にリスク管理していれば、今回のペソ暴落は、むしろ利益を上げるチャンスでもあったということです。

 

 次は、最も悪かったこと(特に自分の判断が)。

 

【LightFXでの裁量取引で、リスク事前評価に失敗して酷いことに!】

 これまでというか、勝利の方程式!がある程度形になった今年2月以降、ずっと稼ぎ頭だったLightFXで、今回、調子に乗りすぎて、所謂高転びして酷いことになってます。

 実現損益だけ見ると、以下のように、不本意な自主的損切りでちょっと損は出していますが、6月前半通期ではかろうじて利益を確保しています。

 ただ、この額は、4月の約540万円や5月の約300万円の月間実現損益と比較すると、全く不本意な数字となっています。

 

これだけでもかなりの痛手なんですが、しかし、本当の問題は実現損益ではなく、含み損にあります。

 上に見るように同じく6月にスワップ狙いを開始したトルコリラや南アランドの建玉評価損は大したことがない額なのに対し、メキシコペソの建玉評価損はLigth枠だけで400万円超です。(ここに挙げてない他の通貨ペアの含み損もあっても大した額ではありません。)

 つまり、現時点での6月の含込損益のほぼ全ての原因が、ここにあるということです。

 

 では、なぜこんな酷いことになってしまったのか?

 理由は、はっきりしていて、「手動イフダンリピート」の発注にあたって、リスク評価を完全に間違えたことにあります。

 具体的に言うと、5月28日からの2日の下げを5月31日にかなり取り返したのに気が大きくなって、6月からペソスワ、リラスワ、ランドスワを3つの別々の方法で試験運用することにして、その一環として、LightFXのペソでもスワップ狙いで大きくリスクをとって、最低価格を9ぐらいに見積もって、実現損益でもスワップでも短期的な利益を狙ったことが完全な間違いだったということです。

 その結果、見ての通り、LIGHT枠のメキシコペソの平均約定単価は9.3262と、今見ると狂気の沙汰としか言えない値です。

 5月中は、もともとは、5月冒頭の介入でリスク評価を見直して、メキシコペソの最大保有量を500Lot、最低価格8.2ぐらいに見積もって発注していたのに対し(今から考えるとこの設定なら今回の損はほぼゼロから3分の1、場合によっては既に利益が出ていたかもしれない)、6月に入ってこれを9に引き上げたわけですから、無謀にもほどがあって、当時、こんな風に設定変更した自分を殴りたいくらいです。

 が、既に過ぎ去った過去、どうしようもありません。

 また、さらに言えば、変更後の設定も完全に間違いというわけではなく、もし仮にLightFXに置いてある資金が3倍だったとすれば、9から8.2まで追加で手動ステップトラップリピートの発注をしてもレバレッジ的に問題なく、そうなれば結果的には、当初から8.2を底に見込んで発注した場合と同じになって(資金量的には3倍になりますが)、特に含み損が嵩むということも無かったと思います。

 しかし、現実に起こったことは、Light枠の500単位を使い果たした後にメキシコペソが8.9を割った時点で、これまでの資金の2倍の追加資金を再投入する勇気はなく、したがって8.2から8.9までの手動ステップトラップリピートの発注が設定されることもなく、代わりにちょぼちょぼと無計画に焼け石に水的なナンピンを入れてかえって傷口を広げただけということになります。

 同じく6月に始めたリラスワ、ランドスワでは、ペソスワほど浮かれることなく、きちんと本来の自分のルールに従って手動ステップトラップリピートを発注したので、想定内の含み損しか出ていないのは、上に見たとおりです。

 それに対して、メキシコペソだけこんなことになってしまったのは、無限貯金箱というコンセプトと、9を超えて9.45までつけたりしたのを見て、舞い上がっていたとしか言いようがありません。

 さらに言えば、強制ロスカットを避けるための不本意な損切り(そのほとんどは、メキシコペソ以外の通貨で想定内の含み損が出ている状況で、口座全体のレバレッジを下げるため、念のために決済したもの)も必要なかった可能性が高いです。

 という感じで、めちゃくちゃ高い授業料でしたが、今後に向けて、大変勉強になりました。

 なお、無限貯金箱については、コンセプト自体に問題があるわけではなく、単に自分が勝手に舞い上がって、その実行に失敗しただけということを確認しておきたいと思います。

 

【ペソスワ、リラスワ、ランドスワを試験運用したGMOでも同様に失敗!】

 

 また、6月に入ってからペソスワ、リラスワ、ランドスワの試験運用を開始したGMOでも、額は小さいですが、同様にメキシコペソに大きな含み損を抱えてしまいました。

 なお、こちらはレバレッジ下げのために、ランドについてはある程度の売買差益を確保して既に売ってしまい、現在ではペソスワとリラスワだけで動いています。

 そして、リラの含み損がそれほどでもないのもLightFXと同じです。

 

 以上、今回の敗因は、ペソスワで無限貯金箱を作るというコンセプトに自分勝手に舞い上がってしまい、早期に無理にペソのスワップ収入を増やそうとして、5月の介入で調整したリスク管理を完全に無視して、ペソを高値掴みし、無理に建玉を増やしたことにつきます。

 

以上