おはようございます。27日の「意味ある「シンクロニシティ」のパワー(20)」において、【キプロスのサインは金融危機の意味】と申し上げました。

 

そして、「日本における取り付け騒ぎを‟REQU記事”で取り上げた記憶がありますが、元原稿があるのかどうか?」と。

 

早速、探してみたところ発見しましたので、再掲いたします。心理学の【噂の法則】に関連してご紹介したものです。

 

◆【噂の法則(1)】

 

★3種類の『噂』

騙されてしまうのは、一人でいる時だけとは限りません。集団が一度に騙されてしまうこともあります。

 

その典型的なものが、事実でない情報である『噂』が流れる時です。噂は大きく3種類に分けられます。

 

 

(1)ゴシップ

自分の身近な人や事柄について、身近な人どうしで話すもの。

 

(2)流言

地震や病気の流行など社会情報に関するもの。

 

(3)都市伝説

「口裂け女」「トイレの花子さん」など、楽しむための噂。

 

『流言』については、間違った情報が急速に広がった場合、

大きな事件へと発展する可能性があります。

 

では、広がりやすい流言とは、どんなものでしょうか?

 

★流言の法則

 

アメリカの心理学者、ゴードン・オルポート(1897~1967)たちは、流言の広がりやすさを『R~i×a』という式に表しました。(上図)

 

★【R】・・・流言の広がりやすさ

 

★【i】・・・情報の重要さ

 

★【a】・・・情報に対する証拠の曖昧さ

 

★【~】・・・比例を意味

 

この式によれば、流言の広がりやすさは、情報の重要さと、

情報に対する証拠の曖昧さが大きければ、それだけ大きくなります。

 

また、どちらかが「ゼロ」になると流言の広がり易さはゼロになります。この『流言の法則』に当てはまる良い例をご紹介しましょう。

 

◆【噂の法則(2)】

 

豊川信用金庫事件(1973年)

 

(参考)豊川信用金庫事件(Wikipedia)

 

1973年(昭和48年)12月、愛知県宝飯郡小坂井町(現・豊川市)を中心に「豊川信用金庫が倒産する」というデマが流れたことから取り付け騒ぎが発生し、短期間(2週間弱)で約14億円もの預貯金が引き出され、倒産危機を起こした事件である。

 

 

事件の7年前の1966年、小坂井町の隣の豊橋市の金融機関が倒産し、出資者の手元に出資金がほとんど戻ってこないという大きな被害を出した事件が発生していました。

 

 

この騒動の発端となった『どこそこの信用金庫は危ないらしい』という噂話が、なぜここまで広がったのでしょうか?

 

 

前述の【オルポートとポストマンによる流言の法則】に戻ってください。

 

(i)信用金庫の破綻は、自分の財産に直結する重要なことであるから。

 

(a)過去にこの地域で金融機関が破綻していたため、人々の意識の中に情報(金融機関の破綻)に対する証拠の曖昧さがあったから。

 

『流言の法則』の重要性(i)と曖昧さ(a)がともに大きかったため、これらと比例する流言の広がりやすさ(R)も大きくなったと考えられます。

 

 

古今東西、治療法が確立していない病気に関する流言、財産に関する流言、予知が不可能な大地震に関する流言などは広がりやすいですね。

 

 

その反面、大衆の「死にたくない~」「財産を失いたくない~」という恐怖心を煽れば、大儲けする人たちがいます。戦争によって大儲けする軍産複合体、武器商人などがその例ですね。

 

 

ただし、流言、噂ではありませんが、政府や医療専門家に「コロナに効くのはこのワクチンしかない」と断言されて、国民の8割にも及ぶ人たちが盲目的にワクチン接種を受けた姿は、豊川信用金庫に押し掛けた預金者の姿と重なります。

 

今となっては、政府自体が「流言の張本人」と言えるかもしれません。(引用終了)

 

★過去記事

 

懐かしい未来(2022年 上白石萌音)