今回からは「集団心理」について学んでいきましょう。

 

不思議な話ですが、集団の中には、その集団の中でしか適用しない【暗黙のルール】ができあがることがあります。

 

 

たとえば、子どもが遊びから家に帰る時間です。

 

学校の友だちや近所の友だち同士で楽しく遊んでいても、決まった時間になると、誰が言い出すわけでもないのに、皆、自分の家に帰ろうとします。

 

これは【同調】と呼ばれる現象です。

 

 

同調とは、周りの人たちの行動や考えを良いもののようだと受け入れて、本来の自分の行動や考えを、周りの人たちと同じように合わせる現象です。

 

また、心から納得していないけれども集団の中でつまはじきにされないために、無理やり自分の行動や考えを周りの人たちに合わせる場合もあります。

 

あるアイドルのファンである友人たちとの会話で、自分もファンであるかのように振る舞うのはその例です。

 

◆同調圧力の実験

 

思い込みが激しい人ほど「同調圧力」を受けやすい

 

このような同調の圧力を、私たち人間がいかに受けやすいのかを示した実験がありますので紹介しましょう。1951年にアメリカの心理学者ソロモン・アッシュが行った実験です。

 

 

1本の線が引かれたカード①と、3本の線が引かれたカード②実験参加者8人に見せていきます。カード②の線の中には1本だけ、カード①の線と同じ長さの線があります。それがどれかを答えるテストです。

 

 

実はこの実験参加者のうち、7人はサクラ(仕組まれた偽の参加者)なのです。サクラ7人が順に答えていき、最後に本当の実験参加者が答えさせられました。

 

 

テストは18回行われ、そのうち12回でサクラは一致してわざと誤った答えを出しました。

 


最終的にすべての質問に正解をした被験者は全体の約25%しかおらず、少なくとも一回以上「サクラ」の意見に流されて不正解を選んだのは、75%もいました。

 

なお、被験者1人のみで同じ実験を行った場合には、94%が全問正解をしています

 

(※この実験結果に似てますね~)

 

このような、他者や集団に影響されて、自分の意見や行動を変えてしまうことを「同調」といいます。

 

◆同調が生まれる原因

 

★情報的影響
『正しい判断を行いたい』という欲求から、他者から意見や行動を客観的事実の基準として捉えてしまうこと。

★規範的影響
『他者からの欲求に応えたい』という欲求から、集団規範に従い、その集団に適合しようとするもの。

 

 

◆3つのタイプの同調

 

★追従の同調
他者や集団から好意的な評価を得る(好かれたい、場の空気を壊したくないという配慮も含まれる)ために、相手の意見に納得していないにも関わらず、自らの意見を変えてしまうタイプの同調。

★同一視の同調
相手と同じ考えでありたいという願望から、積極的に自分の意見を変えてしまうタイプの同調。

★内面化の同調
相手の意見が論理的に考えて自分のものより正しい、優れていると判断し納得をし、自らの意見を変えるタイプの同調。

 

 

(参考図書)ゼロからわかる心理学(別冊ニュートン)

 

(参考記事)同調(UX TIMES)

 

人間の一生

 

日本人には「村八分が怖い」という心理が働きますからね。でも、よく考えてください。人間は一人で生まれて、一人で死んでいきます。

 

『神は御用のある者しか残さない~(2)』(8/25)

 

双子であっても、お母さんのお腹から一人づつ生まれてきます。二人一緒に生まれてくることはありませんよ。神社の参道は複数人で歩いても良いでしょうが、産道はそうはいきません~ハイハイ

 

また、事故等で家族同時に死んだとしても、行き先が同じとは限りません。【諸行無常】をしっかりと頭に入れてください。

 

過去記事

 

こちらも参考にしてください~下矢印それでは~サイコロ

 

【同調圧力の実験】