動画で見る地殻変動データ25年分(2022/9/5)
元旦に起きた「能登半島地震」が端緒となって、今年から数年間は様々な意味で正念場となりそうです。
先日、2022年に日テレで放送された地震解説を発見しました。そこで、今回は日本列島の地形的特殊性と日本列島誕生について取り上げてみました。
◆プレート境界地震とは
世界中で2020年までの10年間に発生した地震を赤くプロットすると、世界がいくつかの区画に分かれたように見えます。
区画の一つ一つはプレートと呼ばれ、地球の中からわき上がって表面をうごめく岩盤です。プレートは動いていて、それらがぶつかり合う境界で地震が多発しているのが分かります。
そして日本の目の前では4枚ものプレートがひしめき合っていて地震が非常に多発しています。日本の状況を詳しく見ると、南から2枚のプレートが迫ってきて陸側のプレートを押し、その下に沈み込んでいます。
そのため日本のあちこちに多くの力が溜まり続けていて、これ以上は無理というところまで力が溜まると地盤がズレて地震が起きるわけです。
地震の発生時期を言い当てることはできませんが、プレート同士の押し合いによってうごめく日本国土の動きを細かく観測し続けて、高まりつつある発生リスクを少しでも読み取ろうという努力が続けられています。
その1つがGNSSという観測システムです。衛星を使って地面の動きをミリ単位で読み取る技術で、電子基準点と呼ばれる観測装置が全国に1318個も設置されています。電子基準点がとらえたこの25年間の日本各地の地面の動きを動画にすると、日本のうごめきがよくわかります。
西方向への変動を青矢印で、逆に東方向への変動を赤矢印で示しています。
日本列島は常に海側から押しこまれているため、全体として北西方向に移動を続け、青い矢印が伸びつづけますが、2003年9月26日、北海道で十勝沖地震が発生。マグニチュードは8.0。最大震度は6弱。
押され続けた陸のプレートが跳ね返り、北海道の南部が南東方向に大きく動いたことが赤い矢印で示されています。襟裳岬に近い電子基準点は、南東方向におよそ95センチ動いていました。
2011年3月11日、東北地方から東方向に赤く長い矢印が突き出しました。東日本大震災です。
限界に達した東北地方をのせた陸側のプレートが、溜まった無理な力を解放しこのように跳ね返り激しい地震を起こしました。宮城県の牡鹿半島は東に5.3mも移動しました。
この動画のデータは25年間分と限られてはいますが、それでも海側のプレートに押され続けながら、無理な力をまだ解放できていないところはどこか、分かりやすいのです。
今、国がプレート境界型の巨大地震発生が切迫しているとしている地域が2つあり、それはこの図中に青矢印が多く示されているところです。
◎日本海溝・千島海溝周辺~今後30年以内に60%など
◎南海トラフ~今後40年以内に90%
(続く)
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≪目次≫
以降はフォッサマグナ、日本列島の成り立ちなどについて触れていきます。4回に分けて掲載します。
◆プレート境界地震とは(上記)
◆日本列島は4枚のプレートが作り出した地形
◆2本の構造線と日本列島の誕生
◆自然災害(地震と火山噴火)
吉本芸人ふたりに思う「松本氏と粗品氏の違い」(1/10)
昨夜のマドモアゼル愛先生の動画です。タイトルは「吉本芸人」となっておりますが、前半は「能登半島地震」「フォッサマグナ」について語っておられます。
その内容は、5日の【サロン記事・2026年までが正念場】と本日の記事に共通している内容となっております。
能登半島在住の方は「復旧・復興」は考えずに、移住を考えるべき時にきています。「生まれ育った土地だもの~」「そんなことは考えたくないなぁ~」と思案橋ブルースしている場合ではないと思いますが・・・それでは~
★過去記事