「真珠の耳飾りの少女」 科学調査で隠れた詳細判明(4/29)

オランダ絵画の巨匠ヨハネス・フェルメールの世界的名画「真珠の耳飾りの少女」(1665年)を所蔵するマウリッツハイス美術館は28日、同作に対し初の科学的調査を行ったところ、モデルとなった少女の「人間味」を高める要素が浮かび上がったと発表した。ただ、少女の正体は依然として謎のままだという

 

 

同館によると、国際科学者チームが2018年2月から実施している調査により、少女の目の周りには肉眼では見えない小さなまつげが描かれていることや、一見何もない背景に緑色のカーテンが存在していたことが判明した。カーテン部分は「折り重なった布地」のようになっており、数世紀の間に黒く色あせたとみられる

 



フェルメールは少女の耳やスカーフの上部、首筋の位置をずらして絵の構図を修正していた。世界各地の原料も使い、群青色を作り出すために17世紀当時「金よりも貴重」だったアフガニスタン産のラピスラズリ(瑠璃)を使っていた。 一方、真珠自体は「錯覚」であり、「白い顔料の半透明で不透明なタッチ」により描かれ、耳飾りのフックは描かれていないという。(引用終了)