EU、欧州全体を「封鎖」へ=域外からの渡航、30日間禁止(3/17)

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は16日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するため、EUへの第三国からの渡航を30日間、原則禁止する方針を表明した。(中略)EU加盟国のほか、欧州各国間での出入国審査を撤廃した「シェンゲン協定」締約国であるスイスやノルウェーなども域内として扱う。1月にEUから離脱した英国市民は従来通り渡航できる。(引用終了)

 

新型コロナウイルスの影響で世界的に鎖国化が進んでいます。特に注目されるのが欧州ですが、EUの経済を支えるドイツの出入国禁止が大きいですね。ただし、貨物の輸送は禁止されていません。ここがとっても重要になります。

 

(関連記事)

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イスラエルは欧州ではありませんが、3月9日に事実上の入国禁止措置を発表したあたりから、それに追随する動きが活発化してきました。イスラエルねぇ~うーん

 

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アジア、アメリカに関する鎖国的措置に関しては省略しました。なお、日付は報道された日ではなく、各国政府が発表した日です。

 

 

さて、1月31日にEU離脱を果たしたイギリスですが、17世紀半ばの産業革命、圧倒的な海軍力により、世界中に植民地をもつことになりました。絶頂期には陸地の4分の1を支配していました。

 

イギリスのEU離脱の件は、2016年6月23日国民投票の結果から始まりました。途中は飛ばしますが、2019年12月12日解散総選挙~ジョンソン首相率いる保守党圧勝~新離脱協定案を承認~2020年1月31日にEUから離脱することが正式に決定しました。

 

 

このように、3年半もの間すったもんだしました。もの凄い執念ともいえます。以前、「EUは実験です」と申し上げました。イギリスはEUには加盟しましたが、通貨はユーロを使用せずにポンドのままです。仕掛け人そのものなのですから、こうなるのは分かっていたとしか思えません。

 

そしてパンデミックが発生。イギリスは大英帝国復活を目論んでいると思います。その辺りのからくりを今朝の板垣氏メルマガに書かれていますので、一部転載します。

 

ただですね~仏教の諸行無常じゃないですが、米英の時代はもう終わりを迎えており、様々な工作活動をしたところで、宇宙現象、大自然の力の前には成す術がないと思いますけどねぇ・・・エリザベスのおばさん!王冠1

 

「ノー天気で無能な安倍晋三首相はもはや限界」という声が、自民党内で主流となりつつあり、「楽観ムードを退陣の大義名分にして辞任してもらおう」と政権争いが激化している。(3/17 板垣氏メルマガ)より

 

【新型コロナ】3月11日から新たなステージに(3/12)より

 

トランプ大統領が、発表したなかでとても重要なことがあった。英国を除く欧州からの人もモノも入国を禁止すると言った。その後、ツイッターでモノの輸入は止めないと修正した。この「英国を除く」がミソで、つまりこれは、英国と貿易をしようと思ったら全部英国経由になることを意味している。
 

その直後に、ジョンソン首相が「今回のコロナウイルスは、もの凄く深刻でそう簡単には解決しない」と強硬に演説した。ということは、EU離脱をした英国とEUの立場が逆転したことを意味する。実にうまいことやった。

 


大西洋を挟んで、米国のGDPの4割は欧州との貿易だが、トランプの演説ではそれらが全部止まってしまうように思われ、実際株価や先物取引に影響した。

 

英国を経由すればいい話で、ツイッターでモノの輸入は止めないといったことは、英国経由を意味しているそれで、株価は上がった。ということは、つまり、EU崩壊ということだ。
 

もし米国が欧州からの輸入が全部止まったら、米国経済はアウトだ。しかし、英国と米国がFTAを結んで、英国を経由して送ればいい。もともと英国もEUに入っていたのだから、ドーバー海峡を渡って物流はできる。その貿易協定を練り直さなければならない。だから、英国のほうが有利になったということだ。

 

イギリスの国章


 

イランとか中国とか米国が渡航禁止にしたり、貿易禁止にしたりしているところは、すべて英国経由で輸入するようになる。そうやって交易を維持することができるし、英国は金融も貿易も潤う。英国はうまいことやった

 

英国は、まず米国とFTAを結べばいい。同時に日本も英国とFTAを結ばないと金融措置がとられるので貿易ができなくなる。EU各国も英国とFTAを結ばないと、米国と取り引きできなくなる。英国は断然有利だ。(引用終了)

 

(過去記事)

コロナ恐慌の開始と中国依存のリスク(2/29)
【米英の凋落】祇園精舎の鐘の声(2019/3/14)