戦争を知らない子どもたち(2017/10/10)

 

上記は伊藤忠商事会長でもある丹羽宇一郎の書籍【戦争の大問題(2017年刊行)】です。丹羽氏は2010年から2年半、中華人民共和国大使を民間出身では初めて務めた人物です。

 

 

本の冒頭に引用された「戦争を知らない世代が政治の中枢となったときはとても危ない」という田中角栄元首相の言葉が印象的です。

 

若い人は、先の大戦で日本兵は勇ましく撃ち合って戦場に散ったと思っているけど、帰還者に話を聞くと、大半は撃っていない。ひたすら歩き、さまよい、飢餓や疫病で亡くなった人々が圧倒的に多い

 

実際に引き金を引いた人も敵兵を目の前にして撃ってはいない。あの辺にいるはずだと目をつぶってバババッと撃っている人が大半です。今のシリアの戦闘映像と同じ。だから人を殺した実感がない。だが、それが戦争の本当の残酷さです。

 

 

ただ、本当の戦争を知る人々は、その体験を自分の子供たちにも話せない。食料を奪ったり、友達の肉を食べたり。いざという時にそこまで残酷な動物となった経験を語れるわけがない。戦争は人を狂わせます。

 

 

だから体験者は皆「戦争だけはやらないでくれ」と口をそろえるのに、戦争をイメージできない世代には「やろう」と粋がる人が多い。こんな怖いことはない。(引用終了)

 

 

 

ある調査機関によると、戦争を知らない世代の人口の割合は「88.8%」となっております。戦争世代が3分の1を占めている時代は良いですが・・1割ではねぇ~ネガティブ

 

私の両親は戦争世代です。父親は戦地(満州)の話を積極的にはしませんでしたが、母親は「食べることの大変さ」を何度も語っておりました。

 

 

よく言っていたのは・・・

 

「着る物は洗濯すれば使えるけど、食べ物だけはどうにもならない。スズメや鳩を罠にかけて捕まえて、食べたこともあったよ。今の人は"ひもじい思い"をしたことがないからねぇ・・そうなった時には遅いよ~」

 

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先ほど【守護靈からのメッセージ(12/17~12/23)】をアップしましたので、お読みになってください。

 

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