チェコのカメラ「Etareta」から取り出した、「Etar3.5/5cm」。
レンズの銘板に「Eta Praha」という刻印があってちょっとおしゃれです。
1946年製のレンズなので、コーティングはモノコート。なので、フレアやゴーストが盛大に出ると予想しています。
まずは遠景から。
Fujifilm X-Pro2 Etar3.5/5cm f3.5
Fujifilm X-Pro2 Etar3.5/5cm f8
Fujifilm X-Pro2 Etar3.5/5cm f22
三脚につけていないのでちょっと画角が変わってしまいましたが、概ね性能はわかります。
開放ではやはり底コントラストで淡い印象。周辺も若干、像の流れが確認できます。
f8くらいまで絞るとコントラストも出てきます。
f22では回折現象で結像が甘くなっています。
続いて逆光
Fujifilm X-Pro2 Etar3.5/5cm f3.5
Fujifilm X-Pro2 Etar3.5/5cm f8
Fujifilm X-Pro2 Etar3.5/5cm f16
完全逆光ではありませんが、レンズに直射光が入るようにして撮影しました。
開放では見事にゴーストとフレアが出ました。
f8にするとゴーストは抑えられ、フレアが目立つ感じです。
f16は絞りの形がくっきり出ました。
これは好みが分かれるところでもあるので使いようですね。
フレアとかゴーストが出ている写真って、そっちが目立つので被写界深度は置いておいて、フレアやゴーストの出方ありきで撮っていくのが良いかと思います。
今はミラーレスなので、実像を見ながら撮れるので楽ですね。
※ただし、開放で長く直射光を入れるのはNGです。特に三脚につけての直射光はやめといた方が良いです。センサーにはずっと光が届いているので、虫眼鏡で発火させる原理で、カメラ内部の損傷やセンサー焼けが起こります。
大体の癖も掴んだところで、色々撮ってみました。
ボールが転がってきたわけでも心霊写真でもありません。
背景が明るいとフレアっぽくなって柔らかい雰囲気になります。
今回ヘリコイド付きのアダプタなので、元の最短撮影距離75cmより遥かに寄れます。
ふわっとした感じに撮れるので、花とか撮るのに良さそうです。
強い光線下では画面の中央付近が白っぽくもやがかかります。おそらくフレアの一種だと思いますが、これはあまりいただけない。
微妙に光線が入る位置を変えるとスッキリした画になるので、レンズフードをつけられるようにすると良いかもしれない。
1946年製造、75歳のレンズでも場合によっては良い写りで感激しました。
今のオールマイティーなレンズと違って、オールドレンズならではの状況と癖を読んで撮るという楽しみができる一本だと思います。