昨日11.22.63の視聴を終えて記事を書いたけど、結局そこで触れてた「ドラキュラZERO」を視聴しちゃったよー
公式のあらすじ程度の内容しか触れてないけど、「続編について」という部分でのみ、少しネタバレ含んでいるのでご注意を
感想
ストーリー:☆☆☆
演出:☆☆☆
キャスト:☆☆☆
映像:☆☆☆
音楽:☆☆☆
全体の感想として、史実+ドラキュラ伝説を元に新解釈したという事のようだけど、「ダーク(アンチ)ヒーローもの」としても「スペクタクルもの」としても「ホラーもの」としても、どれも突き抜けてないように感じた
上記の要素に加えて、家族愛であるとか、そのために自分の人間という部分を捨てる悲しさも絡めてるんだけど、どうしてもひとつひとつを取ってみると、メッセージ性が薄まってるのかなと
ちなみに個人的に思いつくのは
・ダークヒーローなら両親を失った悲しさや、苦悩も描いた「バットマントリロジー」や「ブレイド」「ゴーストライダー」など
(バットマンは安易なヒーローものだと思ってると結構ちゃんとドラマとしても描いてて、いい意味で裏切られます)
・スペクタクルものならリアル系で「グラディエーター」、アニメっぽいエッセンス含むなら「300」、本当に映像極なら「エクソダス」
・ホラー・・・はごめんなさい、あんますすんで観ないので、例を挙げるのはおこがましいと思って自重
正直ストーリーは弱いかな~というのは否めないけど、主人公のブラドは基本家族を守りたい善人なので、怪物にはなってしまうけど共感も出来る内容ではないかと思う
もう少し描いてもらいたかったのは、戦争になるきっかけとなっている子供1000人をメフメト2世側の兵士として要求してきた部分
結局「なぜ今回から」要求してきたのかハッキリ分からんし、この辺もあって、後述してるけどドミニク・クーパー演じるメフメト2世が、深慮もなさそうな「良くある敵役」程度にしか見えないんだよね
終盤の展開については評価が分かれるでしょう、でもそもそもリアル志向なスペクタクル作品な訳じゃなく主役からしてヴァンパイアになってるし、僕自身はまーよ。って程度で特に気にしないで観てたかな
映像面は絶対好みが分かれるでしょう
この作品も現実感のあるお話ではないんだけど、一方でアベンジャーズやX-MENなんかの現実離れしたヒーローモノも上手にリアルさを取り入れているので、それに比べるとリアルさは元から考慮せず見せ方の方を工夫した「300」なんかに近いアニメっぽい描写の仕方かなと思う
でも300よりはこれまた表現が弱いのが泣き所・・・
この点も、もう少しドカーンと爽快感に振るのか、リアルを追求するかどちらかにハッキリ振ったほうが良かった気がするなー。でもやっぱり最近の作品だけあって、ある程度の迫力と映像美はあるとは思います
キャストは主人公のブラド役に「三銃士」「ホビット三部作」「ワイルドスピード」のルーク・エヴァンス。画的にハマってはいるけど、ちょっと君主としては声に重みが無かったかな?
ブラドの妻ミレナ役にはドラマ11.22.63でもヒロインを務めたサラ・ガドン。やっぱりキレイだね!演技としてはストーリー上の重要なキーを握っている!・・・とまではいかない役どころなので、過不足なしの評価で
ただ、ある程度大きい息子がいる母親役にしてはちょっと若すぎるかな。冒頭シーンは息子役と兄弟かと思ったし・・・
ちょっと不満が残ったのがメフメト2世役のドミニク・クーパー。これはちょっと役者の無駄遣いじゃないか~?せっかくいい俳優さんなのに、こんな演出じゃ勿体ないでしょー
もっとすごい純粋な悪を演じさせるとか、怪物にならなければどうしても打倒出来ない巨大な敵らしさ表現するとかさ・・・もっとやりようがあったんじゃないかな??ここは本当に残念だった
小ネタ
ストーリーの序盤でブラドに対し、修道士がヴァンパイアについて語るシーンがあるんですが、そこで明らかに三猿と思われるものが映るんだよね
日本人からすると東照宮の三猿があまりに有名だし、日本発祥だと思っちゃうんだけど、これ実は海外発祥のようなんです
僕もまんまと「ちょw 見ざる・言わざる・聞かざるじゃんwww」ってなったよ・・・
僕もWiki見るまで信じなかったわ
Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E7%8C%BF
シルクロードを通って中国まできたなら、ルーマニアあたりにも伝来してておかしくないね
勉強になりました
続編について(ここだけ少しネタバレあり)
続編については公式のソースが無いけど、
・主役のルーク・エヴァンスが意欲を見せている事
・ストーリーが最終的に現代で妻の生まれ変わりと再会(おや?ちょっと11.22.63と似てるよね?笑)して終わる事
・ブラドをヴァンパイアにした牙の山の老ヴァンパイアの言う「復讐」が全く描かれておらず、また最終的に現代でのブラド夫妻再会シーンの脇にも老ヴァンパイアが現れ「ゲームを始めよう」などと思わせぶりな独り言を発した所で幕引きとなっている事
このあたりを考慮すると可能性はあるかな、と言う感じ
最後は陳腐と言うか、もはや様式美的な「続編をにおわせる」終わり方だったけど、おかげさまで狙い通り続編の余地はハッキリ残ったよねw
次もやるならドラキュラ伝説の縛りの無い自由なストーリーになるだろうし、脚本・演出で盛り上げて欲しい!出来る事なら(これも安易ではあるけれど)、小物感のある死に方をしたドミニク・クーパーも生まれ変わらせて、魅力を引き出してあげて欲しいわ
という事で以上ドラキュラZEROの感想でした
ではまた!