暖かくなり、過ごしやすい季節になりましたね。
読書するのに最適なこの時期。
今日は、とっておきのお薦め小説が角川文庫から発刊されましたので、ご紹介したいと思います。
それは、
「人情、出世長屋・てんやわんやの恩返し」 (著、山田剛)
角川文庫 760円
もくじ
第一話 「てんやわんやの生前葬」
第二話 「恩送り あばずれ尼僧の涙」
第三話 「斬っちゃならねえ!」
第四話 「おっかなびっくり雨やどり」
第五話 「夢のまた夢 恩返し」
あらすじ
神田明神にある「出世長屋」は、店子らが出世するようにと名付けられた。
だが昨今は空き家だらけで、長屋に通じる路地が〈おばけ横丁〉と悪口を言われる始末。
第一話は、
店子の一人、駕籠かきの桂太が、下手な博打に手を出して、借金を背負うところを庄内屋の主人、重吉に助けらるところから始まる。
後日桂太はその重吉から、なんとも突飛な生前葬の依頼を受けることになるが――。
第一話の「てんやわんやの生前葬」ほか4編を収録。
今月23日に発売したばかりの最新版です。
私も購入したばかりなので、現在読書中ですが、本当に面白いですよ。
とにかくですね、冒頭から いきなり夫婦の掛け合いや、長屋住民同士の掛け合いが始まって、笑わせてくれます。
風変わりで癖の強い登場人物が多く登場し、てんやわんやのトラブルをまき散らしてくれるので、読んでいてても飽きません。
作者の山田氏は、元脚本家だけあって、そのあたりのセリフの言い回しが本当に上手いです。
私とはお互い20代の頃からの旧友で、当時は同じ師のもとでシナリオの勉強をしていたのですが、現在は、
片や売れっ子の小説家。片や文化教室の管理人と、随分と差をつけられてしまいました。
まあこれは、努力・実力・才能と全てあちらが上回っているので、もう仕方のないところではあります・・・。
山田氏は、心が温かくなる人情噺をお家芸とする作家ですが、
今回はそれに加えて、たっぷりのユーモアを含んでいるので、
どなた様も、きっと春の読書を満喫できるのではないでしょうか。
神戸ハーバーランドの大垣書店では、平積みされていました。
姫路のジュンク堂書店。こちらは棚置きでした。
なんと芥川龍之介と同列の棚に並んでいましたよ。
新刊コーナーでは棚に表紙を向けて置かれていて、
あと二冊しか残っていませんでした。
よく売れているのか、書店によっては残り数が少なかったり、すでに売り切れている場合もあるようですよ。
ご購入される方は、お急ぎを