こんにちは、Kumikoです。
実は私の自宅にはテレビがありません。
なので、日頃のニュースはネットを介して知る日々です。
10代の頃によく聞いていた Prince氏の訃報はFacebookの友達のポストで知り、衝撃が走りました。
Michael Jackson氏が他界した際も、大好きなアーティストだったのでショックだったのですが、反面、心のどこかでMichaelと同年代のPrinceは不死身という根拠もない思いがあり、きっとおじいちゃんになってもかっこいい音楽と世界を作ってくれるんだろうな、と思っていたので本当に残念でなりません。
天国で、David BowieとMichael Jacksonとコラボでかっこいいフェスを開いてるといいな。。。
さて
前回のブログで辞書についてつらつらと述べさせてもらったのですが、今回はちょっと延長線上の話をしようと思います。
個人的な見解になるのですが、英語の習得、特に「インプット(リーディング・リスニング」は感覚的にジグソーパズルを埋める感覚に似ている気がします。
はい?
ってなるかもしれませんが・・・・・
個人的には本当にそう思うのです。
私が英語を習得し始めた頃、ある日、頭の中に
「あ、英語の勉強ってパズルみたい」
ってポッと思ったことがありまして。以来パズルなのです。笑
でも、どう言葉にして説明したらいいかがわからず今の今まで来ていました。
ジグソーパズルの箱には出来上がった時の全体の絵が描かれていますよね?
そして枚数も決まっていてサイズもわかります。
外側の枠を埋めていってから中のピースをはめ込んでいく感覚が英語で何かを読んだり聞いて理解する時の感覚とそっくりなのです。
全く英語がわからない時は、いきなり難しい本を読んだりラジオを聞いても理解することはできません。モチベーションが下がるばかりです。
パズルも、膨大な数だとやる気が失せて、気付いたら物置にある荷物の一部になりかねません。
でも、簡単な本を読んだり、一部を抜粋して読んだり、短めの音源を聴いたりすることでちょっとずつ習得を進めていくことができます。パズルも枚数が少ないものや絵シンプルなものから始めていくと埋めやすいですよね。
「何から読んでいいかわからない」
「何から聞いていいかわからない」
と、言語習得においてのこのような悩みをお持ちでしたら、まずは、ある程度知っている単語があって、全体的な内容がわかるものから始めるのがコツではないかと思います。
私の場合は、それがポップソングの歌詞だったり、大好きな映画の原作だったり、推理小説の原作だったりしました。でも絵本も読んでいたりしました。絵があると想像しやすかったからです。
馴染みのあるものから始めることで基盤が作れていたと思います。
そして、段落ごと、ページごとに繰り返しながらも進めていきました。
多少その中で知らない単語や聞き覚えのない表現があったとしても、なんとなく「こう言うことを言ってるのかな・・・」という感覚が出てきたと思います。知らない単語の数が膨大すぎるものは手をつけずに避けました。
語彙力がついた後に、もっと長めな文章や少し難解なリスニングにチャレンジしていきました。リーディングをする上で、キリのいいところまで読んでいき、わからない単語が出てきたら、とりあえずメモしておき、とにかく全体の内容をつかむことを心がけながら繰り返し読むことで、脈略をつかむことを意識するのは大事なことかと思います。スキミングやスキャニングをかいつまんが感じのものです(skimming/scanningは両方とも用法が違うし異なる技術を伴います)。
パズルのピースにしても、全体の絵を知ることはパズルを埋め込む鍵になりますよね?「この絵のこの部分にこのピースが来る」というのは、絵を知っているから。パズルの絵が欠けていくことから始めても、なんとなく全体像は作っていく上では浮かびます。
単語ひとつの意味を知ることを欠けていたとしても、全体の内容はつかめます。ただ、知らない単語が多すぎる場合はその読むもの自体を避けるのが賢明だと思います(もしくは文章単位で進めるか)。
ぼんやりとした外枠があるのとないのとでは全然変わってきます。
もちろん、一つ一つの単語に意味はあり、その単語で文章が成り立ち、さらにはその集合が段落を形成し、ストーリーが出来上がっているので、
「この単語を知らないことで何か大事な情報を受け取り損ねているかもしれない」
という思いから単語の意味を知る必要があるという気持ちが生じることは多々あります。
ただ、単語の意味を理解することばかりに集中してしまうと、全体の内容を知らないままになってしまうか、聞き流してしまいます。リーディングではまだ繰り返して読むことができますが、リスニングだとそういうわけにはいきません。
リスニングに関しては、何かを聞いている時に気になる単語を耳にして辞書を使用することで、その後の文章が耳に入ってこなくなります。
必然的に下を向いて辞書に記載されてあることを目にすることで、話し手のボディーランゲージや雰囲気が伝わってこなくなってしまうのです。
コミュニケーションの大半はボディーランゲージから成り立ちます。
ボディランゲージからも多くの情報を掴み取ることができますし、コミュニケーションが成り立ちます。
そして、辞書を見ている間も情報は流れています。
一つの単語にとらわれているとそれ以上のものが理解できなくなりがちなのです。
もし、会話中や授業中に意味を理解し損ねた単語があって、気になったら、まずは会話を止めてもいいから単語の意味を相手に聞くか、止めるのに抵抗があるならせめて綴りを聞いてメモしておく、もしくはカタカナでもいいから書き留める、その場で辞書を牽くのではなく、引き続き聞くことに集中して全体的な内容を把握することが大事だと思います。(このような場合の時に会話を止めるのは講師としてもとても有用だと思います。なぜなら、その質問をしたい生徒さんはクラス他にもいるという確率が高いからです)
もしビデオやポッドキャストであれば、何度でもいいので辞書を使わずに、まずは「だいたいこんな話をしているのかな」というポイントを納得がいくまで掴むことを勧めます。単なる雑音にしか聞こえないとすれば、もう少し短めのものを選ぶか(だいたい一つのリスニングに際しては一度に聞く長さが30秒から1分半のもの)、ゆっくり話されているもの、聞いてて「あ、これなら聴けるかも」と思えるものを選んで繰り返して聞いてみてください。馴染みのある内容や声を基準に選ぶと良いでしょう。最初のうちは、同じ声の人を何度も聞くことは発音でも効果的だと思います。
リスニングに関して言うと、日によっては耳に入ってくるものとそうでないものがあります。目よりも耳の感覚の方が脳内の思考に働きかけるパワーが大きいのかなと思います(これは独断と偏見で言わせてもらっていますが)。
英語環境を作るために終日(もしくは長時間)英語のラジオを流すことは、内容を理解することよりも英語で話されるイントネーションやトーンなど、『音』の認識をする上では効果的だと思います。
リスニングで理解するのであれば、まずは短いものから(リーディングと同じです)始めることが大事だと思います。言語習得は、脳内で第一言語を使用する際に使われる部分とは別の部分が刺激されるので結構疲れます。
一気にドカーン!とやると疲弊してしまいがちです。疲れてしまうとモチベーションも下がるし、思い通りに進まないというフレストレーションも溜まりがちになります。情報量も多いのでちょっとてんやわんやになります。
なので、ご自分のペースで進めてくださいね。
そして、「繰り返すこと」は、必ず応用になります。一度や二度ではなく、違う角度を意識して何度でも何度でも同じリスニングやリーディングの材料を使い込んでください(講師たちの間では、このような行為を Material Recycling と言います。一つのプリントにしても、最低3回は異なったアプローチを取ることが多いです)。
パズルも一度完成したらまたバラして、そして再度作り上げていくときに前ほど時間がかからずに作成していくことができますよね。それは一度目の作業が応用できているからだと思います。より全体図が明確になっているし、ピースの位置のみならず、ピースの絵の細かいニュアンスも把握しつつあるからだと思います。「今度はこの柄のピースから始めよう」「今度はこの形のピースから埋めていこう」という、別の計画を立てることもできます。
と、ちょっとパズルと英語習得、ってなかなか極端な例え話をしてしまいましたが・・・・・・
最後に、これまた経験上のコツですが、小説や新聞にしても、和訳版を読んでから原作を読むのも一つの方法だと思います。
辞書をたくさん牽くことに嫌気がさした頃、当時シドニーに住んでいた私に、いつも和訳版で読んでいた大好きな推理小説の原作を母が送ってくれたのです。先にストーリーを把握していたので、スラスラと読めて、辞書を使わなくても大まかな内容を知ることのみならず、「日本語でのこの表現は英語でこういうのか!」という体験をたくさんしました)
普段からあまり読み物をしない、という方でも、短いものであれば継続できるかと思います。ある程度慣れてきたら、気になる本を図書館で借りたり買ったりして、「いつかこれを読破したい!」という目標を立てていくこともできます。
感覚を培う方法は人それぞれですし、効率的に進める方法もきっと沢山素材するはずです。