Don't be a good student. Be a good classmate. | After Five English ネイティブ感覚で英語がしゃべりたくなるブログ☆

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英語を話す機会が無い・・・・。
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こんにちは、
Kumikoです。

バンクーバーは快晴の週末でした。
近所のあちこちで夕方から草刈機の音が聞こえるこの季節、まだ夕方5時6時は日が全然沈まないので、そういうところでカナダ西部の春を感じたりしています(^^)

しっかし、、、
やっぱり日本の川沿いの桜模様は風情があっていいですねぇ・・・・。

さて、以前のブログで Diversity Inclusions についてちらりと話したと思うのですが、この Diversity Inclusions、一言で言うと「多様性の受け入れ」でして、これには性別の選択や性に関するアイデンティティーのみならず、
異文化、通常の生活において考えや価値観の違いなどを含む多様性全般を指します。

私が携わっているプログラムでは絶対的に必須な課題となります。

そして、その理念を私は受け継ぎたいし、引き継いでいきたいとも思っています。


でね、ちょっとこれに関連してなくもないのですが、、、
でもって、書くことも迷ったのですが、ちょっと綴ることに決めました。
そのうち消しているかもしれませんが。。。

少し前、ついに自分の受け持つ午前のクラスの生徒たちに、ちょっと大きめな雷を落としてしまいました。。。。

今現在、私が受け持つ午前のクラスは9割が中国からの生徒で占められています。そして、ごく少数でパキスタン、ベトナム、イラク、イランからの生徒がいます。

授業中は English First のポリシーを貫き、それこそ辞書も使わないことを徹底しています(これについては別の記事を書こうと思っています)。

休憩中も本来は英語を話すのがうちの学校のポリシーで、パーティーや課外授業でももちろん英語を用いるのがルールです。ただ、この時ばかりはルールがあってないような状態になります。

ごく一部の生徒たちはそういう時も英語で会話をすることを務めていますが、その環境にはなかなかなりませんでした。というのも、多くの生徒たちが母国語で休憩時間等を過ごすのです。

授業とは関係ない話題や情報交換をする場になるので、英語よりも母国語の方が意思疎通は早いし、簡単だし楽だというのはわかるのですが・・・

私もスタッフルームで他の講師たちと休憩を過ごすので今まであまり気づきませんでしたが、休憩時に何が起きているかというと、中国からの生徒以外はほとんどポツンとなっているのです。

そりゃそうです。

言語がわからないから話に入っていけない。


それに配慮する生徒たちがほとんどいない。


しばらくこの状態を観察し、私も時折「English, please!」と言うものの、私がいなくなったら途端に母国語に戻ります。そして中国以外の出身の生徒たちはポツン。これは何も私のクラスで起きているわけではありません。

ちなみに、午前のクラスはある程度英語で文章も作れて意見も言えて感情も伝えることができるレベルです。日常英会話も基本レベルでは問題なくできます。

生徒同士の偏見、別の国に対しての偏見は、クラス内にはあるとは思いません。

中には頑張って話の輪に入ろうとする別の国の生徒もいますが、なんせ二言目には母国語に戻るので、多くが匙を投げてしまう状態・・・・

いつの間にやら、共通の話題がなくなり、その流れで話さなくなる、というサイクルが始まっています。ちょっと悪循環なサイクルです。

でも、これをどうにかしようという動きも見られない・・・
どこかで諦めているのです。

「彼らは英語を話さないから話す気がない」

「英語で話しかけてこないからこちらも母国語を使って話してもいい」

みたいな空気が伝わります。


なので、ちょっと前に参加したワークショップの案を借りてテコ入れする時期がいよいよやってきてしまいました。


そのワークショップの案は、ゲストスピーカーが私たち講師に
「どんな先生が好き?」
「どんな先生のクラスが受けたい?」
という質問を投げかけ、それぞれグループになってアイディアを出し合い、具体的にポスターに書く、という作業です。

そして出来上がったポスターを壁にかけて、ゲストスピーカーは私たちにこう質問を投げかけます。

「あなたがた講師たちは実際このような先生になれていますか?」と。

これにはちょっと別格の経験をさせてもらいました。
ハッとさせられ、反省もし、色々と省みるきっかけを与えられました。


この案を今回は私の生徒たちに対して採用してみたのです。

まず、生徒たちに
「自分の子供たちにはESLの学校ではどんなクラスメイトでいてほしい?」と。

そして、ポスターにはいろいろ書き足されていました。

Respect other students.(他の生徒たちを尊敬すること)
Be helpful.(役に立つようにいること)
Be a teacher and a student. (先生にもなること)
Always use English.(いつも英語を使うこと)
Follow the teacher's instructions.(先生が言うことに従うこと)
Be peaceful.(穏やかでいること)
などなど。

いざ壁にポスターを貼り、ほほう、、、と
みんなそれぞれが作ったポスターを見ていました。

私は、そこで生徒たちに

「で、自分ではこういう生徒でいれてる?」

と聞きました。

途端にクラスはシーン・・・・・
本人たちは反応に困っていました。
でも、私も言いました。

「できてないよね?」

そりゃ気まずいですよね。

気まずいの覚悟でしたから。

この時点で私もちょっと感情的になりました。

なんの落ち度もないのに、話したくても話の輪に入れない生徒たちのことを考えてしまいました。

雷を落とす気満々でいる私でしたが、同時に次の作戦も企てていたので、そのままどんどん雷を落しました。

続けて私は、生徒たちにはこう言いました、

休憩中のみならず授業中でも英語で意思疎通ができる時に母国語を話すのはどうして?と。

誰かが話している最中になぜ口を挟むの?なぜ発言している人にチャンスを与えないの?

今のままのクラスでの態度ではいざ学校に来なくなったとしてもカナダの社会には受け入れられることはない、と。(ちょっと厳しめ)

どんなに英語を上達させようとしても他の生徒たちをリスペクトしないでいるなら、英語でだってコミュニケーションはとれない、と。

学校(特にLINC プログラム)にいるのであれば、良い生徒でいようと先生に印象を残すのではなく、互いに良いクラスメイトになるよう心がけるべきだ、と。

普段からお互いをリスペクトして誰も外されることのない雰囲気を保つようなことができないなら、クラスを受ける必要はない、と言いました。
どんなに良い生徒(これも疑問ですが)でも、こういう生徒にはクラスに来てほしくない、と。。。。。。。。


私としては、生徒たちに別に私に良い生徒であってほしいとは欠片も思いません。まぁ、反抗的な態度をとったり差別的な発言があった時点でもちろん容赦なく警告したりするわけですが、多少憮然とされてもそれはあまり動じなくなりました。

むしろ、生徒同士がお互い良いクラスメイトにならないと、英語のコミュニケーションはもとより、クラスで建設的な授業を受ける、ということができない、ということに気づいて欲しかったのです。

ここで私の言う良いクラスメイトは、異文化を理解し、多国籍であることを受け入れ、「英語」というツールで意思疎通をしてみんながそれぞれ何かを意思表示したり意思疎通したりするチャンスを得ること、与えること、です。

Give each other chances! 

と、ちょっと声を荒げてしまいました。

子供にこうであってほしい、ということがなぜ親であるあなたたちができないの?

と。

ええ、思いっきり生意気なことを言っているかもしれません。

でも、私のクラスの生徒たちには、クラスの外でも羽ばたいてほしいし、他の言語を母国語としている人たちがいる場でどうして英語でやり取りができないのかも自問自答してほしいし、
移民が多いカナダに来たという自覚を持ってほしいのです。子供達にそう教えているのであれば、なおのことです。

これが例えば、中国からの生徒がごく少数で、中東からの生徒が大半を占めていて、同じような状況になったとしても、私は同じことを言っています。

できるだけ、生徒たちの自主性や自律性を尊重したいのですが、
どうしても、起爆剤が必要になる時があります。


もちろん、この話をした時に、いい顔をしなかった生徒も何人かいます。

まぁ、それも別に構いません。
響かなかったらそれまでです。

その日は結局気まずい雰囲気で授業は終わり、週末を迎えました。


私もそのあと「うーん・・・・・」と、ちょっとモヤモヤもしたのですが。


週明け、一番仏頂面をしていた(と思う)リーダー格の生徒が、誰よりも英語で接していました。休憩中に。

そして、率先して別の席に座っていました。

自ら、同じ言語を話すクラスメイトに両側を囲まれて座らないという行動をとったのです。

「あ、あの時言ってよかった」と思った瞬間でした。


少しして、ちょっとクラスの雰囲気も良くなり、私は前からやろうと思っていた作戦を遂行することにしました。


正直、ためらっていたのですが、クラスの雰囲気が良くなってきたので、純粋に行動に移したくなったのです。

その作戦とは、毎日必ず1人の生徒に(日替わりで)私が書いたメモを渡すことです。

メモには「~に対して忍耐強く接してくれてありがとう」や
「~に発言のチャンスを与えてくれてありがとう」、
「~に文章の書き方を教えてくれてありがとう」
「みんなに単語の説明をしてくれてありがとう」などなど、
普段生徒一人一人が何気なく行っているクラスメイトに対するポジティブな行為を評価してメモに書いて本人に渡すことです。

私は心から「ありがとう」ということが自分が受け持つクラスにたくさんある、ということに気づきました。

生徒たちの頑張り無くしては成り立たないクラスです。
お互い良きクラスメイトでいることを客観的な視点でメモに残すことで、生徒たちにより前向きになってもらいたいと思いました。おそらく、生徒たちも自分の長所・短所はわかっているのですが、私みたいな講師の立場の人が言うことで、長所がもっと肯定されるなら、いいかな、と。

同時に、私ももっと生徒一人一人を観察しよう、という意識が芽生えました。


今はまだこの作戦という種を蒔いたばかりなので、どのような効果があるかはわかりません。私のクラスにいる間にその種は芽を出さない可能性も多大にあります。

それでも、もしこの後カナダでの生活で何かしら芽生えるものがあったら、いいなと願っています。

雷を落とすことは私もちょっとビビり気味でした。苦笑
あんなに大きな声を出してものを伝えたのもかなり久しぶりでした。
心臓もバクバク言ったし・・・・でも同時に、私の態度にブレがあっちゃいけない、という試練にも出会ったような気がします。

「あの先生最悪!」
とこの時ばかりは思われてもいい、と思ってしまいました。。



これを書くことを頭の中で練ってたら、いつの間にかブログの更新が滞っておりました。苦笑

生徒たちがgood student でいなかったとしても、good classmates でいてくれれば、それでいい、と今は強く思います。それが結果的には生徒たちの英語習得の前進にも繋がるのだろうと思います。


これまたとりとめもなく、しかも長くなりましたが・・・・・汗

もしこれを読んでくれているあなたが、これから留学を考えていたり、英会話スクールに通うことを考えているのであれば、考え方や価値観、文化や言語の違いがあって当然で、そして、互いに尊敬し合えるような良いクラスメイト・いいチームメイトになることをぜひとも心がけていただきたいと思う今日この頃です。

お互いいいクラスメイトであれば、絶対にいいクラスになるし、それは必ず自分自身にいろいろな形となって還ってくると信じています。


最後まで読んでくれてありがとう(^^)

Kumiko
(多くの誤字脱字がありました。失礼しました。)