鷹や梟の餌…解凍編 | フクロウのいる家

鷹や梟の餌…解凍編

鶉解凍中

猛禽類の餌に使われるのはマウス、ラット、ヒヨコ、ウズラ、昆虫が一般的にネットやショップで手に入るもの。このうちマウスやラットは生まれたての体毛が生えていないピンクマウスやピンクラットからアダルト、リタイヤとサイズが様々。サイズによって栄養バランスの違いがあるが本記事では省略する。ヒヨコは孵化したてのニワトリの初生雛を使うことが多く、雌は養鶏場へ行くので餌として売られているのは全てが雄。ウズラは産卵させる成鳥の雌を入れ替える際に廃棄されたものが殆どであり、小型の猛禽には雛ウズラも使われる。昆虫は外殻のキチン質を消化できる酵素をもつ小型の猛禽が好んで食すが、コオロギ、ゴキブリ、ミルワーム、シルクワームなど餌用に繁殖させたものが使われる。

これら餌用動物は主に冷凍で販売されているので、猛禽に与える場合は解凍をしてから与えることになるが、その解凍方法には幾つか方法が考えられる。

先ずは湯煎。湯と言っても48℃の微温湯を冷凍餌が入った容器に注ぐ(上の写真)。冷凍餌の量と容器のサイズで前後すると思うが凡そ15分ほどで解体に取り掛かれる。注意点としては微温湯が冷めてきたとしても交換や注ぎ足しをしないこと。素早い解凍を狙っ48℃であるが、長時間の加熱はタンパク質の変質やビタミン類を壊す恐れがある。しかしその熱もお湯を継ぎ足したりしなければ解凍開始直後から急激に下がっていくので栄養が壊れる心配が少ない。

次に水没解凍。微温湯を水道の蛇口から直接注ぐ冷水としただけで湯煎と基本的には変わらない。季節や水温にもよると思うが凡そ1時間ほどで給餌、解体可能となる。

次は自然解凍。これも季節(気温・室温)や餌のサイズによると思うが2時間から3時間くらいから解体できるようになる。

最後に冷蔵庫の冷蔵室にて。これだと解体できるまで解凍するのに6時間以上はかかるようだ。仮にチルド室ならば10時間以上かかるだろうか。

低い温度で解凍するほうが栄養素の破壊は防げると思うが湯煎であれば素早く解凍ができるので、思い立ったら直ぐに給餌が行える。時間のかかる解凍方法だと私はの場合は、他の事をやっているうちに解凍している事を忘れてしまって、気がつくと美味しくなさそうな状態になってしまうこともある。生活のリズムがわりと一定の人は就寝前や出勤前に冷蔵室に移して、起床直後や帰宅してから給餌するなど、冷蔵室やチルド室を上手く活用するのも良いかもしれない。

何れの場合もタイミングよく解体を始めれば、ウズラの場合は内蔵がシャーベット状にまだ固いままなので取り除きやすい。

最後に電子レンジだが、私はこれで猛禽の餌の解凍を行ったことはない。というのも人が食べる肉であれば解凍した後に加熱調理するので部分的に過剰な熱がかかっていても問題がないと思うが、完全な生食の猛禽には合わない解凍方法ではないかと思い試したことがないのだ。生で食べる魚の刺身の解凍にも使える電子レンジだが、人が食べて美味しくても猛禽に必要な栄養素が壊れる恐れを感じてるので今後も使うことはないだろう。



クリック↓いろんな↓猛禽ブログ
にほんブログ村 鳥ブログ フクロウ・猛禽類へ
にほんブログ村


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++