今日のビリー
パパ札幌から早く帰って来ないかなあ
2022年の年末から2023年にかけてCBITキダメソッドのセッションをさせてもらった埼玉県の高校生のお父さんから1年後の経過報告をいただきました。
セッション終了直後のお父さんによる感想文は以下のブログ記事に載せさせていただいてます。
上のお父さんによる感想文の文章の中にある通り、この高校生の音声チック、怒り発作、強迫行動と周囲の巻き込みなどにより、ご家庭は崩壊寸前にまで追い詰められていたということでしたが、私とお父さんのセッションに先立つLINEのやり取りとお父さんによる高校生君に対する働きかけによって、セッション開始前の時点でチック、怒り発作、強迫行動のざっくり7割が消失していたとのことでした。
その後のセッションでもチックは改善していき、お父さんとのやりとりを開始した時点でのチック、怒り発作、強迫行動の総量を10とすると、セッション終了時には0.45程度にまで改善していたということになります。
お父さんからいただいた下のレポートによると1年経過した後も良い状態をほぼ維持出来ているとのことです。
興味深いのは、高校生君本人が、自己啓発系YOUTUBE動画(下のリンク)の中で言及されている、「思考と距離を取る」一種の脳ハックのやり方が、自分のチックのコントロールと意識改革のやり方と同じだと言っているという点です。
チックも怒り発作も、身体や脳内に生じるムズムズする不快な衝動を発散して解消するための手段である訳ですが、不快な衝動に対して瞬時に反応してしまいそうになる自身の意識、感情、行動を俯瞰的なポジションから眺めて、「自分はこれこれこういう衝動を感じている」と距離を取った気づきを持つことで、その衝動に対していつも通りの反応をするのか、あるいは別の選択肢を選ぶのかを決めていく自由度を持つ事ができることを高校生君は発見したという事なのでしょう。
かなり高度な自己コントロール法ですので、小学生などには難しいと思われますが、CBITやCBITキダメソッドの効果が小学生に比べると減じがちな高校生くらいの年頃の子達にとっては強力なメソッドになりうると思われます。
具体的な方法論としてCBITキダメソッドに取り込んでいくにはさらなる研究改良が必要ですが、高校生君のコメントは非常に示唆に富むものであると思います。
以下、お父さんによる経過報告です;
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木田先生
お世話になります。
一昨年12月から昨年1月までのセッションで、お世話になりました、埼玉県の〇〇〇〇の父です。
木田先生のセッションが終了してから、1年が経過しました。
その後の〇〇の様子ですが、基本的に前回・9月に報告した状況とほぼ同じです。
周りの人が気にならない程度の怒声の音声チックと、ちょっと肩や腕・首の動きを硬直させるような運動チックが、たまに出ます。
怒り発作と強迫行動は、セッション前に消えて以来、出ていない状況を維持しています。
セッション前を10とした数値化で経過をお知らせしますと、次のようになります。
セッション直後 本人1.5 親2
1ヶ月後 本人2 親2
半年後 本人0.75 親1-0.5
現在(1年後) 本人2 親0.5
本人は最近また増えている、との自覚ですが、親から見るとむしろ減っているように感じて、1日に数回あるかないかです。
本人が上手く目立たないようにしていたり、部屋で1人の時に出たりしていることもあるかと思われます。
増えた要因としては、このところ模試をたくさん受けたことや、その結果で志望校で思い悩むことでストレスが大きくなっていること、と思います。
いずれにしろ、多少増えたとはいえ、大きく後戻りしたわけではありません。
毎回ご説明していますが、セッション前のアドバイスにより、チックと怒り発作・強迫行動を含めた症状の、7割が無くなった状態でのセッション開始でした。
セッション前10に対する2は、ご指導いただく前との比較では、30に対する2となるので、実質0.1以下ということですので、ほぼ無いに等しいレベルが、維持できています。
ところで、年末に〇〇から、こんな話を聞きました。
自己啓発ノウハウなどを紹介している人の動画を私に送ってきて、この動画の中の3番目のポイントが、CBIT以後に自分がやっていることとほぼ同じだ、とのこと。
(この後に動画のリンクをお送りします)
動画では、例えばダイエットしている人が、ついお菓子を食べたいという気持ちをコントロールするため、「思考と距離を取る」ことにより、その衝動や誘惑を認識することが重要と説きます。自覚できれば、思いとどまる選択肢が与えられるので、行動を変えられる。ただし、小手先のテクニックでは難しいので、「感情の実況中継」を行い、自分が〇〇と思っている、と自覚を促すように考えることが良いとのこと。説明の最後に「認知行動療法」の言葉も出てきます。
〇〇に言わせると、前駆衝動に対応してチックを抑え込むことと、この動画のノウハウはほぼ同じ感覚である、とのこと。
そして、これはチックだけでなく、怒り発作への対応として、感情的になりそうな時に抑え込んで穏やかでいるようにすることや、動画のように勉強対策として、サボりたい気持ちを抑えて勉強すること、などにも使えている、と言っています。
CBITキダメソッドのセッション後、チックが収まっただけでなく、感情のコントロールができるようになったり、受験勉強に積極的に取り組めています。
こうした変化は、本人がCBITキダメソッドをきっかけに気づいたことを応用し、精神的な改革を自ら行った結果であるとわかり、驚いています。
シービッターズのLINEグループの皆様が、大変苦労なさっている様子を見るたびに、〇〇が悩みの種で家庭崩壊寸前だったことを思い返します。
今や、チックはほぼ抑えられ、性格の良い、国立大学受験に向けて勉強に励む、自慢の息子に変貌しました。
チックで苦労される親御さんには、なんだか罪悪感すら感じるほどの大転換です。
(CBITの効果が多少低くなるとされる)高校1年生でのセッションでも、ここまでの改善可能性があることは、皆さんにお伝えしたいと、いつも感じています。
今回も、報告が長くなりましたが、特に動画の件は木田先生のご参考になると思い、まとめてみました。
なお、受験勉強の方ですが、経済系の方向に進むことを希望しており、東大文二と一橋の商学部を目標として、頑張ってくれています。
以前、受験後の燃え尽きへのご心配をいただきましたので、受験にとどまらず、大学でやりたいこと、さらにその先でやりたい仕事をよく考えてみるよう、促しております。
これからも随時状況報告させていたたきますので、よろしくお願いします。
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でわ
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CBIT(シービット)キダメソッドっていったい何のこと?と思われている方に少し解説させてください
トゥレット障害の主たる症状である運動チックや音声チックは、精神神経科や神経内科などで処方してもらえるお薬で改善させることは非常に難しいです。
中には薬でチックが減ったとおっしゃる場合もないではありませんが、大抵はものすごく眠くなって起きていることができないくらいの副作用が出たりします。
結局は薬でチックを減らすというのは、精神と神経の活発な活動を鈍くして、限りなく眠っている状態に近づけてチックを減らすということに他ならないのです。
漢方薬や鍼灸、整体などでチックを改善すると謳うところもあるようですが、私自身はそれが効いたという話を聞いたことがありません。
一方で、CBIT(シービット)は、アメリカ、カナダではチックの改善のための第一選択肢とされており、顕著な改善効果が得られることが権威ある学術雑誌に掲載された論文でも述べられています(https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/185896)。
CBIT(シービット)は簡単に言うと、チックを拮抗反応というチックが出せなくなる筋肉の動きでブロックして、チックを出さそうとする衝動を抑え込み、その衝動を減らしていくことによりチックが出にくくなるようにしていくという行動療法です。
行動療法という呼び方でも分かる通り、CBIT(シービット)は心理療法ではありません。むしろ筋トレのようなトレーニングと思った方が当たっています。
CBIT(シービット)は、100%のトゥレット障害のチックに効果があるというわけではありませんが、私自身がセッションをしてきた経験から言うと、7割以上の方に大きな改善が見られています。
そのCBIT(シービット)に実際の臨床経験から様々な工夫、改良、改善を加えて出来上がったのがCBIT(シービット)キダメソッドです。
具体的な体験者の声はこちらのリンクからご覧いただけます(http://cbitjapan.com/cbit-voice/)。
もう少し詳しいCBIT(シービット)キダメソッドの説明を知りたい方は、こちらの無料通信メール講座に登録お願いします(https://48auto.biz/cbitjapan/touroku/entryform2.htm)。
CBIT(シービット)キダメソッドと一般社団法人日本CBIT療法協会についての情報は、公式ウェブサイト(http://cbitjapan.com/)をご覧ください。
ウェブサイトはごちゃごちゃしてわかりにくいから嫌だという方は、こちらのページがお薦めです(http://lp.cbitjapan.com/lp-sp/)。
もしお子さんが運動チックや音声チックで苦しんでいて、お母さんやご家族も精神的に疲れはててしまっているのなら、ぜひCBIT(シービット)キダメソッドを試してみられることをお勧めします。
お問い合わせは木田(kidatpyo@cbitjapan.com)までお気軽にどうぞ。
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