連休後の中だるみ。

今日はそんな一日だった。

夕方までびっしりと動くつもりで挑んだ仕事が、あっさり10時半に終了。

なんと、11時には会社へ戻ってきてしまったのだ。

定時退社までの6時間。

さぁて、何をしよーか・・・。

結局、何もすることがないので、行くあてのないドライブとしゃれ込む。

まずは100均ショップから。

営業部長に頼まれた南京錠を購入。

そして、ホームセンター。

色々と見て歩くが、買うものがない。

この間、あの人とメールで会話しながら、ブラブラとお散歩。

これで給料がもらえるなんて、いい会社だなぁ、うちって(笑)

メールが途絶えたタイミングで、昼食をとることにする。

近くに良い店がないので、今日はほか弁にした。

思い出のほか弁。

フタを開けた途端、昔の嫌な記憶が蘇ってくる。

普段滅多に食べないのは、私なりのワケがあるのだ。

あの時のことを、鮮明に思い出してしまうから・・・。

遠い昔。

突然一人暮らしを強いられた私の手許には、僅か3万円しかなかった。

あれはちょうど、クリスマス・イヴ。

洗濯機とこたつとストーブ、そしてアルマイトの鍋を買ったら、お金はもうほとんど残っていない。

給料日は年明けの5日。

それまでの10日間あまり、私は数千円で過ごさなければならないのだ。

残り度数の少なくなったテレカを使い、会社に事情を説明した。

電話口で社長の奥さんがとても心配してくれたが、意地でも前借りは望まなかった。

お金は心配いりませんので。

そう告げた私の目からは、自然と涙が溢れる。

悔しくて、そして情けなかった。

ここは歯を食いしばってでも、耐えていかなければダメだと思った。

大晦日のスーパー。

そこで、正月の食材を買う。

真空パックの切り餅と、サンマの蒲焼の缶詰、そして缶ビールを少々。

それが全てだった。

親や友達は気を遣ってくれたが、私は片っ端から断った。

自分自身のプライド。

今思えば、負けるもんかという意地だけが、私を支えていたのかもしれない。

除夜の鐘が鳴り響く頃、私は洗濯機で冷やしていたビールを取り出し、一人祝杯をあげる。

肴はストーブで焼いた切り餅と、サンマの蒲焼。

こんなみじめな年の暮れでも、希望だけは捨てなかったから・・・。

年が明けて、5日。

待望の給料を手にした私は、会社帰りに弁当屋へ立ち寄った。

何を注文したかは、もう覚えていない。

しかし、フタを取ったときに現れたまばゆいばかりの白米と、色とりどりのおかずだけは、今も記憶の片隅に残っている。

唯一のご馳走だった、ほか弁。

ギリギリまで切り詰めて、やっと辿り着いた人並みの食事。

それを見る度に、当時の切迫した状況が鮮明に蘇る。

当たり前の日常を、当たり前と感じられる幸せ。

今ではもう遠い過去となってしまったが、私はそのことをほか弁から学んだ。

そして自分の生命力と負けん気の強さもあらためて知る、そんな日々でもあったのだ。

今朝もまた、携帯の中にいるあの人に「おはよう」の挨拶をしてから家を出た。
先日逢ったときに撮らせてもらった、あの人の画像。
いきなりの注文にどうしてよいかわからず、ちょっぴり恥ずかしそうな笑みを浮かべている。
けれども、その表情が私は大好きだ。
まさに撮れたてのベストショットと言っても、決して過言ではない。


素顔の自分をさらけ出すのは、とても勇気がいることだ。
しかしあの人は、それをこともなげにやってのける。
駅の改札口。
正面から歩いてくる私に向かって、堂々と前を向いて、出迎えてくれた。
ありのままの姿で、飾らず、まるで何かを投げかけるように・・・。
視線を逸らすと、まるでこちらが負けてしまいそうな、そんな雰囲気が漂っている。
そして目の前で立ち止まった瞬間、あの人はニッコリと微笑んでこう言った。
こんにちは。
あぁ、ヤラれた・・・。
私は、心からそう思った。
こんな素直な女性には、これまで出逢ったことがなかった。
徐々に近付いてくる私を見つめながら、あの人は何を想ったのだろう。
その気高さと、勇気と、誇りに満ち溢れた姿。
それは、今でも私の目にはっきりと焼きついている。
決して忘れることのできない、愛しいあの人の素顔を知った瞬間。
正直であることの大切さを、あらためて教えられた瞬間でもあった。


あの人はその時々の表情で、私に色んなものを届けてくれる。
凛とした美しさが最大の魅力だが、恥じらいや優しさも併せ持つ、ステキな女性だ。
だから私はその魅力を損なわないよう、自らも責任を負わなければならない。
何故なら、恋人の顔は自分を映し出す「真澄の鏡」なのだから・・・。

やや遅く起きた朝。
普段と変わらず、あの人からのメールが届いた。
これからまたいつもの日常が始まってゆく。
思えば夢のような一週間だったが、休みが終わっても心地良さは相変わらずだ。


寂しさが少しだけ薄れ、逆に絆は固くなった。
そう思うと、なんだかやる気も湧いてくる。
さ、着替えて颯爽と出勤だ。
また今日から頑張るぞっと!

会社に着くと、今後の予定のことで、いきなりクレームがついた。
ガンガン仕事を取ってくるのが、そんなに気に入らないのか・・・。
ま、しかし、これもいつものこと。
飲み干したトマトジュースの缶を思いっ切り踏んづけて、ゴミ箱へと投げ入れる。
これでスッキリサッパリ、仕事場に向かうとしよう。

今日は比較的、車の数も少なめ。
スイスイとはいかないものの、気分を害するほどでもない。
目的の場所には予定より早く着いた。
このタイミングで食事を済ます。
今日はコンビニ弁当。
昼時の都心はどこも大混雑だから、落ち着いて食べられる弁当のほうが精神的にはありがたいのだ。
ちょうど食べ終わった頃に、あの人からのメール。
休み明けだから心配していたが、どうやらちゃんとお昼には休めているようだ。
良かった・・・これで一安心。
ピコピコと、返事を打ち続ける私。
そしてまた今日も、あの人にたくさん褒められた。

なんていい気分なんだろう。
褒めることが上手な人は、他人の痛みもわかる人。
そんな素晴らしいあの人に出逢えたことを、心から感謝したい。

午後から本番の仕事開始。
の、はずだったが、予定の半分がキャンセルとなった。
でもって、本来の仕事は木~金曜へとずれ込む気配が濃厚。
う~~~ん、こいつは困った。
木曜なら問題ないが、金曜だとまた一悶着ありそう。
しかし、お天気と泣く子とクライアントには勝てないのだから仕方がない。
あれこれ考えると気が重くなるので、ここは記憶から抹殺するとしよう(笑)

ちょっとブルーな気分になってきたから、今までの日記やメールを読み返してみる。
大切にしまってある二人の思い出。
それをひとつひとつ箱から取り出して、あの人を想いながら眺めてみるのだ。
そうすると、不思議なくらい優しい気持ちになれる。
嫌なことも、きれいサッパリどこかに飛んでゆく。
あの人は半ば呆れ顔だが、それが私の元気の素。
ヘコんだ心に一番良く効く、私にとっての魔法の薬。
さ、気分が晴れたところで、もう一頑張りするかな。
明日は今日よりも、いい日でありますように♪