宮崎県で開催された西郷トレイル1877に参加してきました。
1877年8月、西南戦争で敗れた西郷隆盛が逃避した「西郷隆盛敗走路」を辿る大会で、
1日目38km、2日目25km、二日間で63kmを踏破するステージレース。
昨年は11月に開催されたが、今年は史実に基づき酷暑の8月となった。
スタート地点は、延岡市北川町にある西郷隆盛宿陣跡資料館。
西郷隆盛は、ここで薩摩軍幹部と軍議をし、陸軍大将(西郷隆盛の大日本帝国での階級)
の軍服を焼き、可愛岳(えのだけ)を超えて鹿児島を目指しました。
水2L以上、二日分の行動食、寝袋等、すべて背負わなければならない。
今回、完全防水の30Lリュック(手前オレンジ)にしたのですが、
外側にポケットが一切なく、別にペットボトルが入るウエストポーチを用意。
ウエストポーチ+リュックという変則スタイル。
暑さ対策として、水はすぐ取り出せるようにしました。
これで完璧!のはずが、ミスもありました。
宮崎に着いてからレインウェア(シーム加工のもの)を忘れたことに気づきました。
レインウェアは必携品で、これがないと出走できません。
イオンにあるスポーツショップで一番安いのを購入。(それでも1万円(>_<))
さらに、山を走るために着る服も忘れていました。こっちは夜遅くに気づき、
ファイントラックのパワーメッシュと、薄いアンダーシャツしかなく、これで走ることに。
今までこんな忘れ物をしたことがなく、なんとなく浮ついた感じでした。
官軍(スイーパーO氏)と西郷隆盛?(参加選手)
参加者21名(女性3名)、1日目38km
8時20分スタート。(8時30分予定を、暑さを考慮し若干繰り上げ)
もうね、いきなり山道全開!(笑)
可愛岳の登山道にある水場。
豪快な水場です。
ひたすら登る。
山頂感がありますが、可愛岳(えのだけ)山頂は、もう少し先。
眺めは最高!
大会コースは、可愛岳山頂を通らずに進むのですが、
せっかくなので、山頂へ。
一気に下山。
この辺り道が少し不明瞭でコーステープが頼り。
この辺りの山は登る人も少ないらしい。
山を抜けた景色。
ここから先は林道をひたすら進む。気温が上がってきて暑い!
19km地点、給水所。
。。はんぱなく暑い。気温34℃?35℃?
いつもサンバイザーを使ってますが、身の危険を感じ、念のためリュックに入れておいた
炎天下用の日よけ帽子(首まで隠せる軍曹みたいなやつ)に変更。
数年前に激安だったから買ったやつだけど、初めて使った。。水に濡らしてかぶるといい!
ここから約8kmのロード区間は灼熱地獄だった。
左に、祝子(ほうり)川が見え、涼しい水音が聞こえるのが救いだった。
全部歩いた。走れる体力は残っていたけど全部歩いた。
歩いているだけで、だんだん気分が悪くなり、何回か吐きそうになった。
くらくらして、左手がジンジン痺れてきて、頭痛がして、やばかった。
水、お茶、塩タブレットで、自分なりに体調を整えていたはずが失敗。
次の給水地点に辿りつけるだろうか?と考えながら、歩いていると、先に自販機を発見。
(この大会は自販機の利用は認められている。ただ、自販機なんて、ほぼない。)
こんな所に自販機がある!動くのか!?小銭を入れてみるとボタンが光った。
迷わずアクエリアスを購入。一口飲むと、冷たさが身体を滑り落ちる。生き返った。
もう一度口をつけると、止められずに一気に飲んでしまった。
結果、数分後には痺れや頭痛がおさまり、身体が楽になった。
アクエリアスやポカリスエットは、いつも甘いから敬遠していたのですが、
この効果たるや絶大!今度から1本は必携しようと思いました。
奇跡の自販機のおかげで、27km地点給水所に到着。
先を走っていた参加者が二人いた。声をかけると、二人とも、ここでリタイアするという。
一人は、西郷隆盛?選手。暑さに耐えきれず。。。そりゃ、そうでしょうね。
もう一人は、昨年優勝した女性選手。どうも身体がダメらしい。(ちなみに、この方、阿蘇ラウンドトレイルのハーフを優勝している強者です!)
スタッフに聞くと、この時点で10名がリタイア。
残っているのは、自分含め11名。まじですか。。
ほんとはね、ここでリタイアします!って声高らかに宣言したかったのに、
出鼻を挫かれた感じ。。しかも、やたらと応援されて、言い出せなくなった(笑)
次の給水所まで6km、ゴールまでは11km。
俺、みんなの分まで頑張るぜ!と気合一発、給水所を出発。
ロードが暑かった分、山中が涼しく感じる。
順調に進んでいる、はずでしたが。。
コースアウトをして、道迷い!
地図持っているのに、やってしまいました。
ちょっとした林道で、登山道への入り口を見逃し、思い込みで進んでしまいました。
林道の先は、道が分かれていたり、道?という箇所もあり行ったりきたり。
コースの誘導テープを探すも見つからず。(コースアウトしてるから、なくて当たり前)
川を2度渡りました。後ろから音がしたので、後続の参加者か!?と振り返ったら、
小鹿が川を渡ってきました。
ここで、おかしいとやっと気づく。幸い、電波が繋がる場所だったので、主催者に道に迷った旨を伝え、見覚えのあるところまで引き返すことに。
ここが間違えた場所。
左の林に入るのが正しいコース(ちょっとわかりずらい)ですが、
自分は、倒木を越えてまっすぐ進んでしまった。
倒木で、コースをふさいでいるいるようにも見えますが、
ここに辿りつくまでのコースの途中、何か所か倒木を越える場所があったんです。
これが伏線になって、“また倒木越えか…”と勝手に思い込み進んでしまいました。
ぐちゃぐちゃ動いているのが道に迷った箇所。完全にコースから外れている。
自分では正しいはず。。と思って進んでいるのが怖いところ。
こうやって道迷いは発生することを実感。 あれ!?と思ったら、進まず戻って確認です!
1時間20分、彷徨いました。恐怖も感じました。大反省です。
無事にスイーパーのS 氏と合流。
先を急ぎたいが、道迷いで気持ちはそがれ体力も消耗。足が進まない。
この鹿川越までの道が、たまらなく辛く感じ、何度も休憩してしまった。
S氏、大変お世話になりました。有難うございました。
なんとか33km地点の給水所へ辿り着く。
結局、制限時間に間に合わずタイムオーバー。
38kmのコースを、道迷いで41.6km走行。何やってんだか。。
スイカと漬物の味が、無情に身体に染み渡る。美味しいけど。
車でゴールへ向かうと、ちょうど最終ランナーが。(残念ながら少しタイムオーバー)
ゴールはしたかったな。。自責の念に駆られました。
1日目の結果は、完走7名(内、女性1名)、タイムオーバー2名(内、女性1名)。
厳しいレースとなりました。
1日目のゴールキャンプ地は、鹿川地区地域交流センターつりがね。
廃校になった小学校を利用した交流センターで、きれいで快適。
夜は楽しい交流会♪
地元のお姉さま達が作ってくれた料理に舌鼓。
疲れてしまって、あんまり食べられなかったけど、野菜が最高においしかった。
ソフトドリンク、酒、焼酎は用意されていて、ビールだけ別なので、
近くにある奈須商店へ。
ワンちゃんが店番です。のどかでいい雰囲気。
黒板がそのまま残る元教室が宿泊部屋。
畳で寝袋は快適でしたよ♪
交流センターの後ろに聳えるつりがね山。
まるでピラミッド!2日目のレースは、この山から始まります。
1日目のコースと高度 ※赤丸/赤四角は道迷い箇所