ソウルの思い出。
麻浦大橋です。
ソウル駐在時代は、麻浦に住んでいました。アパートからすぐが大橋です。地下鉄5号線で一駅、麻浦大橋を渡るとヨイドです。
橋の下を通るのは、漢江沿いに走る自動車専用道路です。
漢江の両岸は公園になっており、サイクリングロードが整備されています。
漢江では、水上スキーをしている人がよくいます。
国会議事堂です。手前には遊覧船も見えます。
63タワーです。
歩道と自転車道が分かれています。
風が強いので、結構歩くのは大変です。全長約1.4キロメートルなので、歩くと15分くらいはかかりますね。
自転車だったら、スッといけるかもしれません。
ところが、橋の欄干に文字が書かれているんです。
やりたいこと 今日1日くらいは
この子どもたちのように 何でもする
寝たければ寝て 笑いたければ笑い 食べたければ食べる
そして、子どもたちの微笑ましい写真
家族を思わせる写真
なぜ、こんな文字が書かれていて、写真があるのか?
それは、麻浦大橋は、ソウルで有数の自殺の名所、飛び降り自殺の名所なので、最後に思い留めさせるために、呼びかけているのだそうです。
韓国映画やドラマでよくある、人生に絶望して自殺に向かうのが麻浦大橋なんです。
その一方で、ラブラブな落書きもあったりします。
自殺の名所で、友情を誓う、死んでも友達でいようということでしょうか?
肝試しに来て、記念に書くのでしょうか?
日本語でも書かれています。
橋の欄干にビッシリと落書きがあります。
こんなに歩いているのを見ると お腹空きませんか
一番好きな料理は何?
橋から見える漢江はこんなに穏やかなのに。
不足している自分ではあるけれど。韓国語では「不足している」という表現をよく使います。
何が不足しているかというと、能力だったり、境遇だったり、これまでの行き方だったり、自分の思い通りにいかに時に使うような気がします。
自殺の名所らしく、隣で思い留めさせるために、諭している銅像もあります。
「今は苦しいですか?あなたの話をお聞きしまし」と、最後まで可能性を求めて相談電話もあります。
とにかく、ヨイドに行くためには通らなければならない麻浦大橋。夜は怖くて歩けませんでしたし、昼も、下から手が出てきて引っ張られそうで、怖いです。
by aero-K